1月17日投開票の「宮古島市長選挙」保守+「オール沖縄」の座喜味一幸さんが当選。
- 2021/02/05
- 16:02
宮古島より:
関連記事:1月の宮古島市長選挙「オール沖縄」は反下地現市長派保守系と連携、前自民県議座喜味氏擁立。
http://ryukyuheiwa.blog.fc2.com/blog-entry-977.html
関連記事:1月10日告示・17日投開票の「宮古島市長選挙」(11月24日の出馬会見~11月17日朝までの記事掲載)
http://teyata.blog.fc2.com/blog-entry-26.html
宮古島市民の良識が下地敏彦の悪政に鉄槌! 保守+オール沖縄の「市政刷新」候補が勝利!!
「チーム沖縄」の中心人物で防衛省の手先として自衛隊配備で陰に陽に動いた下地敏彦の4選を阻止しました!
思想運動No.1061 2021/2/1号より:
2021年1月24日
2021宮古島市長選挙を考える
ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会 清水早子
2021沖縄県宮古島市長選挙は1月17日、3期12年続いた自衛隊基地推進の尖兵下地敏彦市長の落選という、私たちの待ち望んだ希望の灯の点る結果に終わった。自民公明が推薦し、政府は人も金もつぎ込んで下地を支援した。菅首相の秘書官も宮古入りし張り付いていたという。議会の与党市議は22人中18人が下地側につき、2020年3月開設した陸自宮古島駐屯地の自衛隊員票も加わり、盤石に見えたが、結果は保守系無所属で前沖縄県議座喜味一幸さんが社民・社大、共産、立民の推薦を受け15757票を獲得、2782票の差をつけ勝利した。
4年前の選挙では、基地建設に反対する私たちの推す候補者は376票の僅差でこの下地候補に敗れたため、千代田の陸自ミサイル基地建設は一気に進み、私たちは苦しい思いをしてきた。
今回の選挙後、「おめでとう!」コールが全国から私の下にも届いた。中には「座喜味候補をオール沖縄の新人候補者」と誤解している人もいる。正直、返信に困惑した。なぜ、心は晴れ晴れしないのか? それは候補者選定のプロセスへの疑念と今後の課題が私たちに重くのしかかっているからである。
4年前は、保革ともに分裂選挙で4つどもえの選挙だった。内側からも分断されたという危機感が私たちの一丸となった団結を生み、結束を固くした。前回の経験から保革共に一騎打ちへと候補者を絞ろうとすることが今回は最優先だった。しかし、その候補者選定の過程は現職議員、元議員等で構成され、「基地反対運動の現場に立つ」市民は十分に関与する機会を与えられなかった。「ミサイル基地・弾薬庫建設に反対」を鮮明に打ち出す候補者を推したいという私たちの働きかけは実らなかった。なぜか早い時期から「保守票を取り込める候補」という言葉が、合言葉のように私たちの周囲にこだました。
「オール沖縄と保守の連携」「市政刷新が最優先」「だから、基地問題は前面に出さない」とメディアは表現した。沖縄の「オール沖縄本家」の強い意向が、宮古島市長選挙に働いたと感じる市民も多くいた。なぜ、宮古島の行く末を宮古島市民がもっと広く関与して「自分たちの選挙」をできなかったのか?と運動の現場に立つ人々は考えた。
座喜味候補は、選挙期間中も当選後も「自衛隊配備容認だ」と繰り返した。どの補選市議候補も基地問題を避けるように公然とは触れなかった。私たちはやはり「基地問題は置き去りにされた」と感じていたが、一方で、選挙前、私のもとに市民の戸惑いの声が多く届いていたため厳しい選挙になるのではないかという予想もあったが、それを超えて圧勝したことで、私は「市民はしっかりよく視ていた」のだと教えられた。下地市長の独断専行・利益誘導の市政をよく視ており、また、6年に及ぶ基地建設反対運動を継続してきた道程をよく視ていたから、期待や願いを込めて「下地市政NO!」の1票を投じたのだ。
この勝利は、市長選も市議補選も、候補者個人の勝利ではなく、「自衛隊、基地反対の意思を投票に託した」よく視ていた市民の勝利でしょう!
私たちは、これまで通り、基地・弾薬庫建設にも、軍事訓練・戦争訓練にも、戦争につながるあらゆることに反対の行動を続けていかなければならない。そして、「自衛隊配備容認」の新市長のもとで、地下水を守り、島を戦場にしないための市政の実現と現状の変革に取り組んでいくことがこれからの課題である。
地元紙「宮古毎日」の市長選特集記事:




座喜味さん、デニー知事へ、
この島の行方を決める喫緊の課題は自衛隊配備問題です。米軍との合同訓練や戦争の最前線になる可能性が想定されるのに、明確に争点にならなかったのは残念ですが、ここに市民の民意が示されました! 候補者は自衛隊配備問題を前面に出さなかったが、座喜味さんに投票した有権者は基地問題を投票行動の大きな要素にしていました。
お二人が「地元の理解を得る」という条件付きの配備容認なら、座喜味さんが当選されましたので、地元の理解を得ていない宮古島へのミサイル部隊配備と保良弾薬庫工事を「まず一時止めさせ、話し合いをするため」に口先だけではなく共に行動しましょう!

1月16日の宮古毎日紙面
仲宗根勇さんのFB投稿より:
宮古島市長選挙、自衛隊基地を誘導した現職下地市長を捲土重来の座喜味氏が15757票対12975票、2782票差の大差で圧勝!
宮古の基地反対運動の市民にとっては両候補とも自衛隊容認であることがすっきりしない勝利かもしれないが、座喜味市政に対するこれからの対峙の仕方が重要になる。ともかく自衛隊誘致にやりたい放題のこれまでの下地市政とおさらばできたのは、市民運動の力が大きいだろう。民主主義の勝利だ。宮古のアララガマ精神の伝統は生きていた。
投票率は65.64%、前回より2.59ポイント下回る。


1月21日の琉球新報紙面


1月21日の沖縄タイムス紙面

1月20日の琉球新報紙面

1月20日の沖縄タイムス紙面



1月19日の琉球新報紙面


1月19日の沖縄タイムス紙面
1月19日の東京新聞、ベタ記事ながら報道。

1月18日 宮古毎日
「市民への約束、実現」/座喜味氏
開かれた行政へ決意/初当選から一夜明け抱負

市長選で初当選を果たした座喜味氏。一夜明け、宮古毎日新聞が報じた選挙結果に笑顔を見せる=18日、平良西里の座喜味一幸選挙事務所
17日に投開票された宮古島市長選挙で初当選を果たした座喜味一幸氏(71)は当選から一夜明けた18日、マスコミのインタビューに応じ、抱負を語った。座喜味氏は「市民の市政刷新の声が強かった。この選挙を落としてはいかんというプレッシャーの中での選挙戦だった」と振り返り、「市民パワーに感謝する。市民に約束したことをしっかりと実現しようという決意だ」と述べた。「市役所の敷居は低くするための視線は大事にしたい」と述べ、開かれた行政運営に取り組む考えを示した。
座喜味氏は、まず最初に取り掛かることとして「組織の掌握」を強調。「適材適所の職員配置を進め、公約実現のための組織作りを急ぐことが当面の課題だ」と述べた。
「職員のモチベーションを高めて、市民サービスがきめ細やかにできるようにしたい。職員には伸び伸びと市民の目線で仕事をやっていただきたい」と話した。
市は新年度の予算編成に取り組んでいる最中だが、座喜味氏は「ハード面では必要なものはやっていく」と述べ、ハードおよびソフトの両面から総合的に対策を推進する方針を示した。
公約の一つである物産振興と産業振興のプロジェクトの再編、デジタルアイランドに向けたスタッフの編成も進めていくことを強調。その上で「財政規律や組織の総点検をする。市町村合併の原点に戻すことも約束したので総点検したい」と話し、早急に目標設定し、達成に向けて全職員が共有できるように取り組みを進めていく考えを明らかにした。
少数与党での議会運営については「提案したことは議員も市民目線で理解していただけるものと思っている。議会の理解を得ながら、市民の福祉向上に努めていくために汗をかきたい」と述べ、副市長などの人事案件や予算案など党派を超えた対応や協力を求めた。
選挙で、発注方法や膨大な事業費に疑問を投げ掛けた市役所新庁舎については、今後市民のために活用していくとし、「市民が入りやすいような『市民テラス』『3時茶タイム』など、市長に直談や要請ができるサロン的な場を設け、開かれた行政にしたい」と意欲を示した。
座喜味 一幸氏(ざきみ・かずゆき)1949(昭和24)年12月15日生まれ。平良西仲宗根出身。琉球大学卒。72年沖縄総合事務局に入局。95年宮古土地改良区事務局長。2008年県議会議員初当選し3期務める。

1月19日の宮古新報紙面
保革共闘については「(刷新という)解決しなければならない課題がワンチームとなった。自衛隊を容認する代わりに、地元の不安を解消し理解を求めていく、県としっかり連携していくという確認で腹7分、8分は当初からあった。刷新で一致できたのは政党、政治も進化したとの自負がある」と強調した。
また、玉城デニー知事との関係では、新たな沖縄振興計画を通して連携するとし、「知事は救急医療、災害等で果たす自衛隊の役割は大きいと容認しつつも、強硬配備(宮古島へのミサイル部隊配備は強行配備ではないのか?)はやめてほしいと求めている。その点はワンチームも一致しており、政策的な溝はない。離島のハンディ克服、島の振興のためしっかり連携したい」と強調した。



1月18日の琉球新報紙面



1月18日の沖縄タイムス紙面


1月18日の宮古新報紙面
1月18日 宮古毎日
新市長に座喜味氏「市政刷新」果たす/現職に2782票差で初当選

初当選を果たし支持者らと共に万歳する座喜味一幸氏(左から3人目)=17日、平良西里の座喜味一幸選挙事務所
任期満了に伴う第5回宮古島市長選挙は17日、市内22カ所で投票が行われ、即日開票の結果、無所属新人で前県議会議員の座喜味一幸氏(71)=社民、社大、共産、立民推薦=が1万5757票を獲得し、4選を目指した無所属現職の下地敏彦氏(75)=自民、公明推薦=に2782票差をつけ、初当選を果たした。座喜味氏は、長期にわたる現市政を批判。党派を乗り越え「市政を変えよう」と訴えて現職との一騎打ちを制した。新型コロナウイルス感染症拡大に歯止めが掛からない中、選挙戦は市政の「継続か」「刷新か」で争われたが、有権者は新しい市政を選択した。
市長選は、3期12年にわたる現市政への評価を最大の焦点に、新型コロナウイルス感染症対策、経済の回復、農林水産業の振興、子育て、教育、暮らしなど両氏の掲げた政策を柱に行われた。
選挙戦では、コロナウイルスの影響で大規模集会や握手などのスキンシップができず、街頭演説や選挙カーでの遊説活動を中心に展開せざるを得ない困難な状況下で、いかに有権者に政策をアピールできるかがカギとなった。
座喜味氏は、「市政刷新」を前面に掲げ、宮古の「オール沖縄」勢力と一部の保守系市議OBらで構成する「ワンチームみゃーく」を結成。党派を超えた連携を実現し市長選に臨んだ。
選挙戦では、現市政の公共工事を主体にした長期にわたる行政運営を批判。増大する市の借金など市の財政状況を指摘し、「市政を刷新して政治を変えよう」と訴えた。保守票や革新票に加え、無党派層からも一定の支持を得た。
また、公約に「コロナ克服なくして市の経済発展なし」を掲げ、事業者や低所得者を支援し経済の再起を図ろうと主張。新庁舎建設など、大型公共工事に係る発注方法や、膨大な事業費などに疑問を投げ掛けて「市民による市民のための市政運営を」と呼び掛けて「市政刷新」への流れをつくった。
下地氏は、新型コロナウイルスから宮古経済や市民を守ることを強調し、コロナ禍の混乱を避ける意味からも「市政を継続させ、安定した政治こそが重要」だと訴えたが及ばなかった。
市議会与党議員18人の支持、建設業界や観光・経済団体などからの支援を受けながら組織的な運動を展開したが、分裂した保守系への票の流れを食い止めることはできず、無党派層の支持も固められなかった。
1月18日 宮古毎日
下地、狩俣氏が当選/市議補欠選保・革で議席分け合う
市議会議員の欠員2を補充する補欠選挙は17日、市内22カ所で投票され、即日開票の結果、無所属新人で会社員の下地茜氏(41)、無所属新人で会社員の狩俣勝紀氏(63)がそれぞれ当選した。保守と革新がそれぞれ1議席を分け合った。補欠選には新人4人、元職1人の計5人が立候補していた。
下地氏は、市長選に立候補した座喜味一幸氏を支持。知名度は低かったが、唯一の女性候補や若さを前面にアピールした。「命と暮らしを守る声を議会へ」「地元の視線を大切にした議会活動」などを掲げて、出身地の城辺や女性票を固めるなどして1万57票を獲得しトップ当選を果たした。
狩俣氏は「自然・人・宮古島を活(い)かす」とのキャッチフレーズを掲げ、現職市長の下地敏彦氏を支持しながら宮古地区PTA連合会会長、宮古高校PTA会長などを歴任した経験を強調。「狩俣地区から市議の誕生を」と地元を中心に呼び掛けながら5854票を獲得し、初当選を果たした。
無所属新人で会社役員の砂川和也氏(40)、無所属新人、自民推薦で会社代表の中村靖氏(46)、無所属元で自営業の友利雅巳氏(60)は及ばなかった。
*トップ当選の下地茜さん、選挙期間中基地問題・弾薬庫問題を正面から訴えず暗に匂わすだけ、当選したとたん「弾薬庫反対運動が後押しした」ように言ってますが、それならなぜ選挙運動期間中堂々と基地・弾薬庫問題を訴えなかったのでしょうか、、、 前回の市長選で下地敏彦が自衛隊配備問題を争点にせず当選したら「配備は支持された」と言ったのの「裏返し」のようですね。

関連記事:前回の2017年市長選のアーカイブです
宮古島市長選挙、オール沖縄の敗因は単に「分裂」にあったのか?
http://ryukyuheiwa.blog.fc2.com/blog-entry-291.html
宮古島市長選挙、陸自配備反対の奥平一夫さん現職の下地敏彦市長に僅差で負ける。
http://ryukyuheiwa.blog.fc2.com/blog-entry-289.html
宮古島市長選挙、翁長知事は奥平一夫さんを支援「自衛隊配備反対」「オール沖縄」の奥平氏対「配備容認・条件付き容認」の3氏の闘いに②
http://ryukyuheiwa.blog.fc2.com/blog-entry-286.html
宮古島市長選挙、翁長知事は奥平一夫さんを支援「自衛隊配備反対」「オール沖縄」の奥平氏対「配備容認・条件付き容認」の3氏の闘いに①
http://ryukyuheiwa.blog.fc2.com/blog-entry-281.html
選考基準に適合しない「自称オール沖縄」の候補に宮古島の平和な未来を託すことができるのか?
http://ryukyuheiwa.blog.fc2.com/blog-entry-254.html
12月5日、宮古島市の市長選でのオール沖縄候補一本化を求め21名の女性が連名で記者会見。
http://ryukyuheiwa.blog.fc2.com/blog-entry-250.html
不祥事が続く下地敏彦現市長の悪政を正し、市政刷新するために「保守・革新の壁を乗り越え」連携する事、勝つためには必要な事でしょう。
「必ずしも十分な理解(ではなく同意だ!)が得られていない陸自駐屯地配備、弾薬庫建設については知事と連携し丁寧な説明を国に求める(それだけ?)」が統一候補の条件の一つとしてあるようですが、自衛隊配備に反対して闘ってきた市民にとっては、宮古島市民の平和を守る為に自衛隊の配備を止める事が今なすべきであり、擁立される候補は「千代田駐屯地のミサイル部隊撤去」「保良団弾薬庫工事中止」「自衛隊+米軍の下地島空港使用反対」を明確にすべきではないでしょうか!
前回の「オール沖縄」奥平候補は明確に反対してましたが、、、
前回市長選「オール沖縄」候補選考基準:


1月11日の沖縄タイムス紙面

1月9日の琉球新報紙面

1月9日の沖縄タイムス紙面
関連記事:1月の宮古島市長選挙「オール沖縄」は反下地現市長派保守系と連携、前自民県議座喜味氏擁立。
http://ryukyuheiwa.blog.fc2.com/blog-entry-977.html
関連記事:1月10日告示・17日投開票の「宮古島市長選挙」(11月24日の出馬会見~11月17日朝までの記事掲載)
http://teyata.blog.fc2.com/blog-entry-26.html
宮古島市民の良識が下地敏彦の悪政に鉄槌! 保守+オール沖縄の「市政刷新」候補が勝利!!
「チーム沖縄」の中心人物で防衛省の手先として自衛隊配備で陰に陽に動いた下地敏彦の4選を阻止しました!
思想運動No.1061 2021/2/1号より:
2021年1月24日
2021宮古島市長選挙を考える
ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会 清水早子
2021沖縄県宮古島市長選挙は1月17日、3期12年続いた自衛隊基地推進の尖兵下地敏彦市長の落選という、私たちの待ち望んだ希望の灯の点る結果に終わった。自民公明が推薦し、政府は人も金もつぎ込んで下地を支援した。菅首相の秘書官も宮古入りし張り付いていたという。議会の与党市議は22人中18人が下地側につき、2020年3月開設した陸自宮古島駐屯地の自衛隊員票も加わり、盤石に見えたが、結果は保守系無所属で前沖縄県議座喜味一幸さんが社民・社大、共産、立民の推薦を受け15757票を獲得、2782票の差をつけ勝利した。
4年前の選挙では、基地建設に反対する私たちの推す候補者は376票の僅差でこの下地候補に敗れたため、千代田の陸自ミサイル基地建設は一気に進み、私たちは苦しい思いをしてきた。
今回の選挙後、「おめでとう!」コールが全国から私の下にも届いた。中には「座喜味候補をオール沖縄の新人候補者」と誤解している人もいる。正直、返信に困惑した。なぜ、心は晴れ晴れしないのか? それは候補者選定のプロセスへの疑念と今後の課題が私たちに重くのしかかっているからである。
4年前は、保革ともに分裂選挙で4つどもえの選挙だった。内側からも分断されたという危機感が私たちの一丸となった団結を生み、結束を固くした。前回の経験から保革共に一騎打ちへと候補者を絞ろうとすることが今回は最優先だった。しかし、その候補者選定の過程は現職議員、元議員等で構成され、「基地反対運動の現場に立つ」市民は十分に関与する機会を与えられなかった。「ミサイル基地・弾薬庫建設に反対」を鮮明に打ち出す候補者を推したいという私たちの働きかけは実らなかった。なぜか早い時期から「保守票を取り込める候補」という言葉が、合言葉のように私たちの周囲にこだました。
「オール沖縄と保守の連携」「市政刷新が最優先」「だから、基地問題は前面に出さない」とメディアは表現した。沖縄の「オール沖縄本家」の強い意向が、宮古島市長選挙に働いたと感じる市民も多くいた。なぜ、宮古島の行く末を宮古島市民がもっと広く関与して「自分たちの選挙」をできなかったのか?と運動の現場に立つ人々は考えた。
座喜味候補は、選挙期間中も当選後も「自衛隊配備容認だ」と繰り返した。どの補選市議候補も基地問題を避けるように公然とは触れなかった。私たちはやはり「基地問題は置き去りにされた」と感じていたが、一方で、選挙前、私のもとに市民の戸惑いの声が多く届いていたため厳しい選挙になるのではないかという予想もあったが、それを超えて圧勝したことで、私は「市民はしっかりよく視ていた」のだと教えられた。下地市長の独断専行・利益誘導の市政をよく視ており、また、6年に及ぶ基地建設反対運動を継続してきた道程をよく視ていたから、期待や願いを込めて「下地市政NO!」の1票を投じたのだ。
この勝利は、市長選も市議補選も、候補者個人の勝利ではなく、「自衛隊、基地反対の意思を投票に託した」よく視ていた市民の勝利でしょう!
私たちは、これまで通り、基地・弾薬庫建設にも、軍事訓練・戦争訓練にも、戦争につながるあらゆることに反対の行動を続けていかなければならない。そして、「自衛隊配備容認」の新市長のもとで、地下水を守り、島を戦場にしないための市政の実現と現状の変革に取り組んでいくことがこれからの課題である。
地元紙「宮古毎日」の市長選特集記事:




座喜味さん、デニー知事へ、
この島の行方を決める喫緊の課題は自衛隊配備問題です。米軍との合同訓練や戦争の最前線になる可能性が想定されるのに、明確に争点にならなかったのは残念ですが、ここに市民の民意が示されました! 候補者は自衛隊配備問題を前面に出さなかったが、座喜味さんに投票した有権者は基地問題を投票行動の大きな要素にしていました。
お二人が「地元の理解を得る」という条件付きの配備容認なら、座喜味さんが当選されましたので、地元の理解を得ていない宮古島へのミサイル部隊配備と保良弾薬庫工事を「まず一時止めさせ、話し合いをするため」に口先だけではなく共に行動しましょう!

1月16日の宮古毎日紙面
仲宗根勇さんのFB投稿より:
宮古島市長選挙、自衛隊基地を誘導した現職下地市長を捲土重来の座喜味氏が15757票対12975票、2782票差の大差で圧勝!
宮古の基地反対運動の市民にとっては両候補とも自衛隊容認であることがすっきりしない勝利かもしれないが、座喜味市政に対するこれからの対峙の仕方が重要になる。ともかく自衛隊誘致にやりたい放題のこれまでの下地市政とおさらばできたのは、市民運動の力が大きいだろう。民主主義の勝利だ。宮古のアララガマ精神の伝統は生きていた。
投票率は65.64%、前回より2.59ポイント下回る。


1月21日の琉球新報紙面


1月21日の沖縄タイムス紙面

1月20日の琉球新報紙面

1月20日の沖縄タイムス紙面



1月19日の琉球新報紙面


1月19日の沖縄タイムス紙面
1月19日の東京新聞、ベタ記事ながら報道。

1月18日 宮古毎日
「市民への約束、実現」/座喜味氏
開かれた行政へ決意/初当選から一夜明け抱負

市長選で初当選を果たした座喜味氏。一夜明け、宮古毎日新聞が報じた選挙結果に笑顔を見せる=18日、平良西里の座喜味一幸選挙事務所
17日に投開票された宮古島市長選挙で初当選を果たした座喜味一幸氏(71)は当選から一夜明けた18日、マスコミのインタビューに応じ、抱負を語った。座喜味氏は「市民の市政刷新の声が強かった。この選挙を落としてはいかんというプレッシャーの中での選挙戦だった」と振り返り、「市民パワーに感謝する。市民に約束したことをしっかりと実現しようという決意だ」と述べた。「市役所の敷居は低くするための視線は大事にしたい」と述べ、開かれた行政運営に取り組む考えを示した。
座喜味氏は、まず最初に取り掛かることとして「組織の掌握」を強調。「適材適所の職員配置を進め、公約実現のための組織作りを急ぐことが当面の課題だ」と述べた。
「職員のモチベーションを高めて、市民サービスがきめ細やかにできるようにしたい。職員には伸び伸びと市民の目線で仕事をやっていただきたい」と話した。
市は新年度の予算編成に取り組んでいる最中だが、座喜味氏は「ハード面では必要なものはやっていく」と述べ、ハードおよびソフトの両面から総合的に対策を推進する方針を示した。
公約の一つである物産振興と産業振興のプロジェクトの再編、デジタルアイランドに向けたスタッフの編成も進めていくことを強調。その上で「財政規律や組織の総点検をする。市町村合併の原点に戻すことも約束したので総点検したい」と話し、早急に目標設定し、達成に向けて全職員が共有できるように取り組みを進めていく考えを明らかにした。
少数与党での議会運営については「提案したことは議員も市民目線で理解していただけるものと思っている。議会の理解を得ながら、市民の福祉向上に努めていくために汗をかきたい」と述べ、副市長などの人事案件や予算案など党派を超えた対応や協力を求めた。
選挙で、発注方法や膨大な事業費に疑問を投げ掛けた市役所新庁舎については、今後市民のために活用していくとし、「市民が入りやすいような『市民テラス』『3時茶タイム』など、市長に直談や要請ができるサロン的な場を設け、開かれた行政にしたい」と意欲を示した。
座喜味 一幸氏(ざきみ・かずゆき)1949(昭和24)年12月15日生まれ。平良西仲宗根出身。琉球大学卒。72年沖縄総合事務局に入局。95年宮古土地改良区事務局長。2008年県議会議員初当選し3期務める。

1月19日の宮古新報紙面
保革共闘については「(刷新という)解決しなければならない課題がワンチームとなった。自衛隊を容認する代わりに、地元の不安を解消し理解を求めていく、県としっかり連携していくという確認で腹7分、8分は当初からあった。刷新で一致できたのは政党、政治も進化したとの自負がある」と強調した。
また、玉城デニー知事との関係では、新たな沖縄振興計画を通して連携するとし、「知事は救急医療、災害等で果たす自衛隊の役割は大きいと容認しつつも、強硬配備(宮古島へのミサイル部隊配備は強行配備ではないのか?)はやめてほしいと求めている。その点はワンチームも一致しており、政策的な溝はない。離島のハンディ克服、島の振興のためしっかり連携したい」と強調した。



1月18日の琉球新報紙面



1月18日の沖縄タイムス紙面


1月18日の宮古新報紙面
1月18日 宮古毎日
新市長に座喜味氏「市政刷新」果たす/現職に2782票差で初当選

初当選を果たし支持者らと共に万歳する座喜味一幸氏(左から3人目)=17日、平良西里の座喜味一幸選挙事務所
任期満了に伴う第5回宮古島市長選挙は17日、市内22カ所で投票が行われ、即日開票の結果、無所属新人で前県議会議員の座喜味一幸氏(71)=社民、社大、共産、立民推薦=が1万5757票を獲得し、4選を目指した無所属現職の下地敏彦氏(75)=自民、公明推薦=に2782票差をつけ、初当選を果たした。座喜味氏は、長期にわたる現市政を批判。党派を乗り越え「市政を変えよう」と訴えて現職との一騎打ちを制した。新型コロナウイルス感染症拡大に歯止めが掛からない中、選挙戦は市政の「継続か」「刷新か」で争われたが、有権者は新しい市政を選択した。
市長選は、3期12年にわたる現市政への評価を最大の焦点に、新型コロナウイルス感染症対策、経済の回復、農林水産業の振興、子育て、教育、暮らしなど両氏の掲げた政策を柱に行われた。
選挙戦では、コロナウイルスの影響で大規模集会や握手などのスキンシップができず、街頭演説や選挙カーでの遊説活動を中心に展開せざるを得ない困難な状況下で、いかに有権者に政策をアピールできるかがカギとなった。
座喜味氏は、「市政刷新」を前面に掲げ、宮古の「オール沖縄」勢力と一部の保守系市議OBらで構成する「ワンチームみゃーく」を結成。党派を超えた連携を実現し市長選に臨んだ。
選挙戦では、現市政の公共工事を主体にした長期にわたる行政運営を批判。増大する市の借金など市の財政状況を指摘し、「市政を刷新して政治を変えよう」と訴えた。保守票や革新票に加え、無党派層からも一定の支持を得た。
また、公約に「コロナ克服なくして市の経済発展なし」を掲げ、事業者や低所得者を支援し経済の再起を図ろうと主張。新庁舎建設など、大型公共工事に係る発注方法や、膨大な事業費などに疑問を投げ掛けて「市民による市民のための市政運営を」と呼び掛けて「市政刷新」への流れをつくった。
下地氏は、新型コロナウイルスから宮古経済や市民を守ることを強調し、コロナ禍の混乱を避ける意味からも「市政を継続させ、安定した政治こそが重要」だと訴えたが及ばなかった。
市議会与党議員18人の支持、建設業界や観光・経済団体などからの支援を受けながら組織的な運動を展開したが、分裂した保守系への票の流れを食い止めることはできず、無党派層の支持も固められなかった。
1月18日 宮古毎日
下地、狩俣氏が当選/市議補欠選保・革で議席分け合う
市議会議員の欠員2を補充する補欠選挙は17日、市内22カ所で投票され、即日開票の結果、無所属新人で会社員の下地茜氏(41)、無所属新人で会社員の狩俣勝紀氏(63)がそれぞれ当選した。保守と革新がそれぞれ1議席を分け合った。補欠選には新人4人、元職1人の計5人が立候補していた。
下地氏は、市長選に立候補した座喜味一幸氏を支持。知名度は低かったが、唯一の女性候補や若さを前面にアピールした。「命と暮らしを守る声を議会へ」「地元の視線を大切にした議会活動」などを掲げて、出身地の城辺や女性票を固めるなどして1万57票を獲得しトップ当選を果たした。
狩俣氏は「自然・人・宮古島を活(い)かす」とのキャッチフレーズを掲げ、現職市長の下地敏彦氏を支持しながら宮古地区PTA連合会会長、宮古高校PTA会長などを歴任した経験を強調。「狩俣地区から市議の誕生を」と地元を中心に呼び掛けながら5854票を獲得し、初当選を果たした。
無所属新人で会社役員の砂川和也氏(40)、無所属新人、自民推薦で会社代表の中村靖氏(46)、無所属元で自営業の友利雅巳氏(60)は及ばなかった。
*トップ当選の下地茜さん、選挙期間中基地問題・弾薬庫問題を正面から訴えず暗に匂わすだけ、当選したとたん「弾薬庫反対運動が後押しした」ように言ってますが、それならなぜ選挙運動期間中堂々と基地・弾薬庫問題を訴えなかったのでしょうか、、、 前回の市長選で下地敏彦が自衛隊配備問題を争点にせず当選したら「配備は支持された」と言ったのの「裏返し」のようですね。

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不祥事が続く下地敏彦現市長の悪政を正し、市政刷新するために「保守・革新の壁を乗り越え」連携する事、勝つためには必要な事でしょう。
「必ずしも十分な理解(ではなく同意だ!)が得られていない陸自駐屯地配備、弾薬庫建設については知事と連携し丁寧な説明を国に求める(それだけ?)」が統一候補の条件の一つとしてあるようですが、自衛隊配備に反対して闘ってきた市民にとっては、宮古島市民の平和を守る為に自衛隊の配備を止める事が今なすべきであり、擁立される候補は「千代田駐屯地のミサイル部隊撤去」「保良団弾薬庫工事中止」「自衛隊+米軍の下地島空港使用反対」を明確にすべきではないでしょうか!
前回の「オール沖縄」奥平候補は明確に反対してましたが、、、
前回市長選「オール沖縄」候補選考基準:


1月11日の沖縄タイムス紙面

1月9日の琉球新報紙面

1月9日の沖縄タイムス紙面
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