6月20日、石垣市の6月定例市議会本会議で「陸自配備推進請願」が不採択!
- 2016/06/22
- 18:06
石垣島より:
6月20日の石垣市6月定例市議会本会議で「陸自配備推進請願」が不採択となりました。
関連記事:6月20日の本会議の傍聴へ! 17日石垣市議会の総務財政委員会は石垣島への自衛隊配備を求める請願を採択。20日の本会議での採決を許すな!
http://ryukyuheiwa.blog.fc2.com/blog-entry-150.html
陸自配備推進請願は17日の総務財政委員会で与党が数の力で採決を強行しましたが、6月20日の6月定例市議会最終日の本会議では与党分裂で不採択となりました。「時期尚早」として公明党の2名と自民党石垣市支部長が退席、石垣市支部幹事長と今村重治氏が反対しました。 中山市長要請による第2回住民説明会の強行、委員会での採択強行で、「2年前倒し」を狙った防衛省の目論見は、一旦は頓挫しました。
6月25日 八重山毎日
不連続線:6月定例石垣市議会では、石垣島への自衛隊
6月定例石垣市議会では、石垣島への自衛隊配備を求める石垣島自衛隊配備推進協議会の請願の取り扱いが注目された。結局、不採択となったが、同時に配備先候補地の平得大俣東に近い嵩田公民館などが計画中止を求めた請願も不採択になった。
この問題を考えるとき、新空港問題がよみがえってくる。自衛隊配備は国が必要としていること、新空港は地元が必要としていたこと、という違いはあるが、重なる部分があるのではと思うのだ。
新空港問題では建設場所が問題だった。白保海上、宮良牧中では地元住民が反対運動を展開して断念させた。その後は必要性を共有した上で、新たな場所を選定していったという経緯があった。
自衛隊配備問題はどうだろう。昨年11月26日、若宮健嗣防衛副大臣が中山義隆市長との面談で、平得大俣東を候補地に選定したと明らかにした。近隣の住民にとっては寝耳に水。具体的な選定理由も示されず、いわば上からの押しつけだった。
こうした状況で市議会が今回、嵩田公民館などの請願を退けたことは、国防に関しては周辺住民の意向は関係ない、無視してもいい、そんな意志の表れと受け止めることができる。
必要だから我慢してくれ、という当初の新空港問題の論理と一緒。国防なら、それも許されるってことなんだろう。

6月21日の八重山毎日紙面 西表(竹富町)の方より


6月21日の八重山毎日紙面


6月21日の沖縄タイムス紙面
6月22日 八重山毎日
社説:市長はこのさい断念求めよ 自衛隊配備請願、与党分裂で不採択
予想外の展開に驚き
市民を二分する自衛隊配備を求める請願は、与党分裂でよもやの不採択となった。こういう展開・結果は市民の多くが恐らく予想しなかったはずだ。
17日の総務財政委員会で多数与党が数の力で採決を強行したことから、20日の最終本会議も当然そのまま採択されるものと予想していた。
そこでなぜ市議会与党は、情報もまだ十分に開示されず、議論も尽くされていないのに採決を急ぐのか。しかもよりによって不戦と平和を誓う沖縄戦終結の「慰霊の日」を目前に、それも元米海兵隊員の女性殺害事件に対する追悼と糾弾で6万5千人が終結した怒りの県民大会の翌日に、あえて再び戦争につながる自衛隊配備を認める愚挙に出るのか。石垣市の中山市政には強権の「安倍政治」が乗り移ったのかと憤りを感じていた。
それが最終本会議は、その予想を覆して多数与党内から「もっと議論が必要」「時期尚早」と熟議を求める議員の造反があって、自衛隊配備推進協議会の請願は賛成少数でよもやの不採択となったのだから、多くの市民が驚き、議員の良識を再確認したはずだ。
特に配備請願採択を覚悟していた反対住民は思わぬ展開に驚き、“欣喜雀躍”した人も少なくないだろう。
急いては事を仕損じる
今回の与党の採決強行は「急(せ)いては事を仕損じる」の典型的な結果になった。それは内紛で請願が不採択になった上、与党の自民党石垣支部は10人中6人の議員が、退席した支部長や反対票を投じた幹事長ら2人の対応に反発して支部を脱退し破綻したからだ。これは22日から始まった参院選に影響し、中山義隆市長の足元もぐらついたのだから最悪の結果と言える。
その中で反対を明確にせず退席した公明議員2人の対応は、平和の党としてすっきりしないが、自民議員の造反は自衛隊に対する多くの市民の不安、急進的な一部与党議員に対する懸念の声が届いたものと言え、それは論議すれば理解は深まることを示すものだ。
宮古島市は、下地敏彦市長の来年1月の市長選を意識した20日の唐突な自衛隊配備受け入れ表明や、その間の配備ありきの強引な市政が市民の反発や与党の不信も招き、防衛省は計画の見直しを迫られるなど配備優位の動きは現在、先行き不透明になっている。
あすは「慰霊の日」
石垣市も今回の不採択は、市議会が判断は時期尚早と仕切り直しを求めたものだ。推進派は改めて配備を求めてくるだろうが、中山市長はこの際防衛省に配備断念を求めるべきだ。それは配備問題が自らの党にも亀裂を生んでいるように、市長が「日本一幸せあふれる石垣市」を望むなら余計な対立の火種やリスクは排除すべきだ。
きょう22日は参院選公示で、あす23日は「慰霊の日」。20万人余の命を奪った沖縄戦から71年なるが、沖縄に不平等な日米地位協定、米軍基地を押し付ける日米両政府の不条理は変わらず基地あるがゆえの残虐非道な事件事故でまたも県民大会が開かれた。
沖縄の特別な日である「慰霊の日」と重なる今回の参院選は、そういう安倍政権の沖縄差別を正す選挙だ。
6月22日 八重山毎日
不連続線:突然の“変化球”、何があったのだろうか。
突然の“変化球”、何があったのだろうか。仕事柄、真相追究にますます疑念が募るばかりである。
20日の6月定例市議会最終本会議で、石垣島への陸上自衛隊の配備を求める請願が総務財政委員会の決定に反し与党の賛成少数で不採択となった。
採決では公明党の大石行英氏と平良秀之氏、自民党石垣市支部支部長の仲嶺忠師氏が退席、同支部幹事長の伊良皆高信氏、同党の今村重治氏が反対した。いずれも「もっと議論が必要」とし、議会としての判断は時期尚早との認識での行動と強調した。
一見すると最もらしい主張だがどうも分からない。仲嶺氏に至っては同日の朝、退席する意思を表明したというではないか。具体的な理由についても明かさず、同支部が一枚岩ではないことを露呈した格好。
さらには市議6人の脱退表明。本来ならばなぜこうなったのか。検証するべきだが思うようにならなかったからと「この体制のもとではともに行動できない」との対処は市民からすればまるで子どものけんかのようである。
いずれにしても今回の行動がパフォーマンスでないことを信じたい。政治の世界では、保身と前途のために上に立つ者がいればそれに従う者がいる。ヘイヘイ、ペコペコがどんなに危険か。当事者たちの今後の言動、良心に恥じぬ対処を求めたい。

6月22日の八重山毎日紙面
6月21日 琉球新報
自衛隊配備請願を否決 石垣市議会 与党分裂「議論不足」
石垣市議会(知念辰憲議長)は20日の6月定例会最終本会議で、市への自衛隊配備を求める請願を賛成8、反対9の賛成少数で否決した。与党3人が退席、2人が反対に回り、野党7人と合わせて反対が賛成を上回った。与党からも「議論が不十分」と現段階で結論を出すことに異議が噴出した。一方、中止を求める請願は野党の賛成少数で否決された。市議会は配備への賛否の判断を見送った格好だ。
配備を求める請願に対し与党で反対した自民党の伊良皆高信氏は、討論で配備を容認しつつ「防衛省は配備の必要性について丁寧な説明、話し合いを続けてほしい」と議論の不十分さを指摘し「早急な結論を急ぐべきではない」と強調した。
退席した3人も結論を出すことを疑問視。うち公明党の大石行英氏は取材に「議論が深まっていない」と退席理由を説明した。中山義隆市長は「賛否を判断する時期は決めていない」と述べるにとどめた。

6月21日の琉球新報紙面
6月20日の石垣市6月定例市議会本会議で「陸自配備推進請願」が不採択となりました。
関連記事:6月20日の本会議の傍聴へ! 17日石垣市議会の総務財政委員会は石垣島への自衛隊配備を求める請願を採択。20日の本会議での採決を許すな!
http://ryukyuheiwa.blog.fc2.com/blog-entry-150.html
陸自配備推進請願は17日の総務財政委員会で与党が数の力で採決を強行しましたが、6月20日の6月定例市議会最終日の本会議では与党分裂で不採択となりました。「時期尚早」として公明党の2名と自民党石垣市支部長が退席、石垣市支部幹事長と今村重治氏が反対しました。 中山市長要請による第2回住民説明会の強行、委員会での採択強行で、「2年前倒し」を狙った防衛省の目論見は、一旦は頓挫しました。
6月25日 八重山毎日
不連続線:6月定例石垣市議会では、石垣島への自衛隊
6月定例石垣市議会では、石垣島への自衛隊配備を求める石垣島自衛隊配備推進協議会の請願の取り扱いが注目された。結局、不採択となったが、同時に配備先候補地の平得大俣東に近い嵩田公民館などが計画中止を求めた請願も不採択になった。
この問題を考えるとき、新空港問題がよみがえってくる。自衛隊配備は国が必要としていること、新空港は地元が必要としていたこと、という違いはあるが、重なる部分があるのではと思うのだ。
新空港問題では建設場所が問題だった。白保海上、宮良牧中では地元住民が反対運動を展開して断念させた。その後は必要性を共有した上で、新たな場所を選定していったという経緯があった。
自衛隊配備問題はどうだろう。昨年11月26日、若宮健嗣防衛副大臣が中山義隆市長との面談で、平得大俣東を候補地に選定したと明らかにした。近隣の住民にとっては寝耳に水。具体的な選定理由も示されず、いわば上からの押しつけだった。
こうした状況で市議会が今回、嵩田公民館などの請願を退けたことは、国防に関しては周辺住民の意向は関係ない、無視してもいい、そんな意志の表れと受け止めることができる。
必要だから我慢してくれ、という当初の新空港問題の論理と一緒。国防なら、それも許されるってことなんだろう。

6月21日の八重山毎日紙面 西表(竹富町)の方より


6月21日の八重山毎日紙面


6月21日の沖縄タイムス紙面
6月22日 八重山毎日
社説:市長はこのさい断念求めよ 自衛隊配備請願、与党分裂で不採択
予想外の展開に驚き
市民を二分する自衛隊配備を求める請願は、与党分裂でよもやの不採択となった。こういう展開・結果は市民の多くが恐らく予想しなかったはずだ。
17日の総務財政委員会で多数与党が数の力で採決を強行したことから、20日の最終本会議も当然そのまま採択されるものと予想していた。
そこでなぜ市議会与党は、情報もまだ十分に開示されず、議論も尽くされていないのに採決を急ぐのか。しかもよりによって不戦と平和を誓う沖縄戦終結の「慰霊の日」を目前に、それも元米海兵隊員の女性殺害事件に対する追悼と糾弾で6万5千人が終結した怒りの県民大会の翌日に、あえて再び戦争につながる自衛隊配備を認める愚挙に出るのか。石垣市の中山市政には強権の「安倍政治」が乗り移ったのかと憤りを感じていた。
それが最終本会議は、その予想を覆して多数与党内から「もっと議論が必要」「時期尚早」と熟議を求める議員の造反があって、自衛隊配備推進協議会の請願は賛成少数でよもやの不採択となったのだから、多くの市民が驚き、議員の良識を再確認したはずだ。
特に配備請願採択を覚悟していた反対住民は思わぬ展開に驚き、“欣喜雀躍”した人も少なくないだろう。
急いては事を仕損じる
今回の与党の採決強行は「急(せ)いては事を仕損じる」の典型的な結果になった。それは内紛で請願が不採択になった上、与党の自民党石垣支部は10人中6人の議員が、退席した支部長や反対票を投じた幹事長ら2人の対応に反発して支部を脱退し破綻したからだ。これは22日から始まった参院選に影響し、中山義隆市長の足元もぐらついたのだから最悪の結果と言える。
その中で反対を明確にせず退席した公明議員2人の対応は、平和の党としてすっきりしないが、自民議員の造反は自衛隊に対する多くの市民の不安、急進的な一部与党議員に対する懸念の声が届いたものと言え、それは論議すれば理解は深まることを示すものだ。
宮古島市は、下地敏彦市長の来年1月の市長選を意識した20日の唐突な自衛隊配備受け入れ表明や、その間の配備ありきの強引な市政が市民の反発や与党の不信も招き、防衛省は計画の見直しを迫られるなど配備優位の動きは現在、先行き不透明になっている。
あすは「慰霊の日」
石垣市も今回の不採択は、市議会が判断は時期尚早と仕切り直しを求めたものだ。推進派は改めて配備を求めてくるだろうが、中山市長はこの際防衛省に配備断念を求めるべきだ。それは配備問題が自らの党にも亀裂を生んでいるように、市長が「日本一幸せあふれる石垣市」を望むなら余計な対立の火種やリスクは排除すべきだ。
きょう22日は参院選公示で、あす23日は「慰霊の日」。20万人余の命を奪った沖縄戦から71年なるが、沖縄に不平等な日米地位協定、米軍基地を押し付ける日米両政府の不条理は変わらず基地あるがゆえの残虐非道な事件事故でまたも県民大会が開かれた。
沖縄の特別な日である「慰霊の日」と重なる今回の参院選は、そういう安倍政権の沖縄差別を正す選挙だ。
6月22日 八重山毎日
不連続線:突然の“変化球”、何があったのだろうか。
突然の“変化球”、何があったのだろうか。仕事柄、真相追究にますます疑念が募るばかりである。
20日の6月定例市議会最終本会議で、石垣島への陸上自衛隊の配備を求める請願が総務財政委員会の決定に反し与党の賛成少数で不採択となった。
採決では公明党の大石行英氏と平良秀之氏、自民党石垣市支部支部長の仲嶺忠師氏が退席、同支部幹事長の伊良皆高信氏、同党の今村重治氏が反対した。いずれも「もっと議論が必要」とし、議会としての判断は時期尚早との認識での行動と強調した。
一見すると最もらしい主張だがどうも分からない。仲嶺氏に至っては同日の朝、退席する意思を表明したというではないか。具体的な理由についても明かさず、同支部が一枚岩ではないことを露呈した格好。
さらには市議6人の脱退表明。本来ならばなぜこうなったのか。検証するべきだが思うようにならなかったからと「この体制のもとではともに行動できない」との対処は市民からすればまるで子どものけんかのようである。
いずれにしても今回の行動がパフォーマンスでないことを信じたい。政治の世界では、保身と前途のために上に立つ者がいればそれに従う者がいる。ヘイヘイ、ペコペコがどんなに危険か。当事者たちの今後の言動、良心に恥じぬ対処を求めたい。

6月22日の八重山毎日紙面
6月21日 琉球新報
自衛隊配備請願を否決 石垣市議会 与党分裂「議論不足」
石垣市議会(知念辰憲議長)は20日の6月定例会最終本会議で、市への自衛隊配備を求める請願を賛成8、反対9の賛成少数で否決した。与党3人が退席、2人が反対に回り、野党7人と合わせて反対が賛成を上回った。与党からも「議論が不十分」と現段階で結論を出すことに異議が噴出した。一方、中止を求める請願は野党の賛成少数で否決された。市議会は配備への賛否の判断を見送った格好だ。
配備を求める請願に対し与党で反対した自民党の伊良皆高信氏は、討論で配備を容認しつつ「防衛省は配備の必要性について丁寧な説明、話し合いを続けてほしい」と議論の不十分さを指摘し「早急な結論を急ぐべきではない」と強調した。
退席した3人も結論を出すことを疑問視。うち公明党の大石行英氏は取材に「議論が深まっていない」と退席理由を説明した。中山義隆市長は「賛否を判断する時期は決めていない」と述べるにとどめた。

6月21日の琉球新報紙面
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