9月22日、米海兵隊ハリアー辺戸岬に墜落、墜落原因は不明のままで、たった2週間で飛行再開。
- 2016/09/23
- 12:46
Ryukyuheiwaより:
ハリアー辺戸岬墜落後、たった2週間で飛行再開。 墜落原因は不明のままで。
10月7日 琉球新報
ハリアー機飛行再開に抗議集会 嘉手納基地前に132人

抗議集会で横断幕を掲げながら「沖縄を返せ」を歌う参加者=7日午前8時30分、北谷町砂辺の米軍嘉手納基地第1ゲート前
本島東沖に9月22日に墜落したAV8Bハリアー戦闘攻撃機の飛行が再開されるのを受け、有志の市民らによる団体「カデナ・ピースアクション」が7日午前7時30分、北谷町砂辺の米軍嘉手納基地第1ゲート前で抗議集会を開いた。132人の市民らが「全てのハリアーを撤去せよ」との意味の英文を書いた横断幕を掲げて抗議の声を上げた。
喜友名稔さん(77)は2013年の米軍ヘリ宜野座墜落事故に触れ「原因究明がない中での飛行再開は今回だけではない。米国、日本政府の姿勢が変わらなければ同じことが起こる」と批判した。
普段は第2ゲート前で基地撤去を訴えている女性は「安全であれば墜落するはずがない。私たちは何度抗議行動をしなければいけないのか。基地撤去まで頑張ろう」と訴えた。
市民らは「ハリアーの飛行再開糾弾」「ハリアーを飛ばすな」「全ての基地を閉鎖せよ」とシュプレヒコールを上げた。
カデナ・ピースアクションは毎週金曜日に米軍嘉手納基地の四つのゲートで抗議行動を実施している。7日の行動は27回目で、これまでのべ約3千人が参加した。
10月5日 琉球新報
AV8Bハリアー7日飛行再開 在沖米海兵隊、沖縄本島東沖墜落同型機

米軍が飛行再開を伝えたAV8Bハリヤー戦闘攻撃機(後方)=5日午前8時56分、嘉手納基地
在沖米海兵隊は、9月22日に本島東沖で墜落事故を起こしたAV8Bハリアー戦闘攻撃機の同型機の飛行を7日から再開する。在沖米軍トップの在沖米四軍調整官が5日、米軍キャンプ瑞慶覧で記者会見し表明する。米海兵隊や沖縄防衛局は4日夕、「安全確認ができた」として県に飛行再開を伝えた。県は「事故原因が特定されるまで」の飛行中止を求めていたが、事故原因は公表されておらず、翁長雄志知事は同日夜、記者団に対し、在沖米海兵隊に抗議したと明らかにした。その上で「裏切られた思いだ」と米軍を強く批判した。
事故機は山口県岩国基地所属。8月から嘉手納基地にとどまり、事故の際も同基地から飛び立った。海兵隊は9月23日、同型機の飛行停止を発表。事故原因は「調査中」と述べるにとどめていた。関係者によると、日本政府は米軍側が同機種の「安全が確認された」と説明したことを理由に、再開に同意する意向を伝えた。
10月5日 琉球新報
米軍、ハリアー飛行再開を表明 墜落原因不明のまま 県、近く抗議へ
在沖米軍トップのローレンス・ニコルソン四軍調整官は5日午前10時、米軍キャンプ瑞慶覧で記者会見し、9月22日に本島東沖で墜落したAV8Bハリアー戦闘攻撃機の飛行を今月7日以降に再開すると発表した。点検作業などで同型機全ての「安全性が確認された」と説明した。一方、翁長雄志知事は「原因究明までの飛行停止」を求めていたが、ニコルソン氏は事故が「システムか、人為的ミスか、整備不良によるものかは原因は特定していない」と述べた。調査完了までには数カ月を要するとした。
米軍が「安全性が確認された」とした点についても、県側は詳細な説明を受けていないとして反発しており、県は同意を得る前の一方的な飛行再開の表明に対し、近く抗議する予定だ。
原因究明前の飛行再開に県が反発していることについて、ニコルソン氏は「人々が何が起きたのかを知りたいことは知っているが、法律によって中途段階の調査内容は明らかにできない」と釈明。「沖縄以外の世界中でハリアーは飛び続けている」と安全性を強調し、日米同盟や操縦士の練度を維持するためにも再開は必要だと強調した。
一方、県側が反発していることへの対応については「知事に敬意を持っており、引き続き開かれた対話をしたい。知事は同盟の強い理解者だ」などと述べ、飛行再開に理解を求める考えを示した。
海上でなく地上だったら!! 年1度の頻度の墜落、広大な嘉手納基地が“呼び水”に。
航空自衛隊・米空軍が狙っている宮古伊良部島空港の軍事利用は絶対に許すな!
9月23日 沖縄タイムス
ハリアー事故 嘉手納基地 4つのゲート前で抗議

米軍嘉手納基地に向かって、基地撤去を求めるプラカードを掲げる参加者=23日午前8時22分、沖縄市山内・嘉手納基地第5ゲート前
米軍嘉手納基地のゲート前で23日早朝、同基地を含む沖縄県内のすべての米軍基地撤去を求める抗議行動があり、参加者は前日に同基地を離陸したAV8Bハリアー墜落したことに抗議した。
沖縄市山内の第5ゲート前には約30人が集まり、ゲートを出入りする車両に「NO BASE」などと書かれたプラカードを掲げた。「ハリアー攻撃機の墜落にみられるように嘉手納基地は事件・事故の諸悪の根源。撤去するまでガンバロー」と声を上げた。
嘉手納基地のゲート前で毎週金曜日早朝の抗議行動は4月に始まり、この日は27回目。日常的に使われる4つの全ゲート前に合計で約110人が参加した。
9月22日のWAB News


9月23日の琉球新報紙面
9月23日 沖縄タイムス
米海兵隊ハリアー墜落、乗員救出 米軍機事故は復帰後45件発生

嘉手納基地を離陸するAV8Bハリアー。機体番号などから事故機とみられる=22日午後1時11分、嘉手納基地(読者提供)
22日午後1時55分ごろ、国頭村辺戸岬の東約150キロの米軍ホテル・ホテル訓練区域で、米軍嘉手納基地を離陸して訓練をしていた米海兵隊の戦闘攻撃機AV8Bハリアー1機が墜落した。乗員の操縦士1人は約40分後に米軍が救出、キャンプ瑞慶覧の海軍病院に搬送した。命に別条はないという。2013年5月には嘉手納基地所属のF15戦闘機が同じホテル・ホテル訓練区域で墜落しており、繰り返される米軍機事故に、県民の反発が高まるのは必至だ。
在沖海兵隊は墜落原因を調査中としている。米軍によると、事故機は第31海兵遠征部隊(31MEU)の指揮下にある航空機。米軍岩国基地所属とみられる。岩国にはハリアー6機と兵士約120人で構成する部隊がある。
第11管区海上保安本部によると、午後2時10分に那覇空港事務所から事故の一報が入った。40分ごろに嘉手納基地の第18航空団指揮所から11管に救助要請があり、11管は現場海域に巡視艇1隻と航空機1機を派遣した。県には午後3時ごろ外務省から事故の連絡があった。
11管によると、現場海域には長さ約2キロ、幅約50メートルにわたり油が浮かんでいる。流出量は数リットル程度で、自然環境への影響は低いとみられるという。
県には、漁業関係者や船舶事業者らから被害の情報は入っていないという。事故海域は訓練のために午前6時から深夜0時までは立ち入りが禁止されている。
事故を受け、外務省は在日米国大使館へ、沖縄防衛局は31MEUのニコルソン司令官(四軍調整官)へ再発防止などを申し入れた。
米軍機の墜落事故は復帰後45件発生。ハリアーは1994年、95年に沖縄近海で相次いで墜落している。
在沖海兵隊は、事故機の所属や23日以降の訓練を継続するかについて明らかにしていない。
9月23日 琉球新報
米ハリアー墜落 沖縄本島東150キロ沖 嘉手納離陸の外来機

嘉手納基地を離陸し、本島東の訓練海域で墜落したAV8ハリアー戦闘攻撃機=22日午後1時11分、嘉手納町(読者提供)
22日午後1時55分ごろ、辺戸岬から東約153キロの海上で、米海兵隊のAV8ハリアー戦闘攻撃機が墜落した。同2時35分ごろ、操縦士は米空軍の救難飛行部隊に救助された。在沖米海兵隊は同日午後5時25分、「航空機は第31海兵遠征部隊(31MEU)の所属で、事故原因は現在調査中だ」と発表した。米海兵隊を巡っては、普天間飛行場の名護市辺野古移設計画を巡り県と日米両政府が対立する中、再び起きた航空機の墜落事故で、過重な基地負担に対する県民の反発が強まりそうだ。
関係者によると、事故機は米ノースカロライナ州チェリーポイント海兵隊基地に籍を置き、7月に山口県岩国基地に飛来。8月から嘉手納基地にとどまり、沖縄に拠点を置く31MEUの指揮下に入っていた。第542海兵攻撃飛行中隊の隊長機とみられる。
事故機は午後1時10分に2機編隊で嘉手納基地を飛び立ったのが目撃された。その後、辺戸岬から東約153キロの米軍訓練水域「ホテル・ホテル」に墜落した。操縦士は墜落前にパラシュートで機体を脱出した。機体は発見されていない。
第11管区海上保安本部や県によると、米軍は操縦士救助後の午後2時40分ごろに11管に救難を要請した。11管は巡視艇1隻と航空機1機を現場海域に派遣した。午後3時57分ごろに航空自衛隊から11管に「米軍ヘリが操縦し1人を救助した」と連絡があり、同4時27分ごろ、嘉手納基地から11管への救助要請が取り下げられた。
11管の航空機が上空から現場を確認したところ、漂流物は見つからなかった。海面には長さ約2千メートル、幅約50メートルの薄い浮流油が確認された。
9月23日 琉球新報
ハリアー墜落 米軍機墜落 復帰後47件

1972年の日本復帰後、県内の米軍機墜落事故は22日のAV8ハリアー戦闘攻撃機墜落事故で、47件目となった。1年に1回以上、墜落事故が起きている計算になる。
最近では昨年8月12日、米陸軍のMH60ヘリがうるま市沖で米海軍艦船への着艦に失敗し墜落した。2013年は、5月にF15戦闘機が本島東沖に、8月にHH60ヘリがキャンプ・ハンセン内に墜落した。04年8月の沖国大ヘリ墜落事故など、一つ間違えば甚大な被害を及ぼす事故もあった。
AV8ハリアーの墜落は、今回で復帰後6件目。77年11月には、夜間訓練中に海上に、90年1月には嘉手納飛行場から韓国に向かう途中、伊平屋島近海に墜落した。94年8月は岩国基地所属機が粟国島近海で、95年9月には沖縄本島の西約80キロの海上で墜落した。99年6月には離陸に失敗し、嘉手納基地滑走路に墜落した。
着陸失敗や部品落下などを含めると、同機は復帰後19件の事故を起こしている。
最も事故が多いのはF15で、2015年末までに墜落を含め263件の事故を起こした。今年7月13日には、フレア(照明弾)を誤射する事故を起こしたばかりで、米軍機の関連事故は後を絶たない。
9月23日 琉球新報
ハリアー墜落 墜落、年1度の頻度 広大な基地が“呼び水”
米海兵隊のAV8ハリアー戦闘攻撃機が辺戸岬から東約153キロの海上に墜落した。県内では1972年の日本復帰以降もおよそ年に1度の頻度で米軍機の墜落事故が起きている。祝日で多くの県民がのどかな一日を送っていた中で発生した今回の事故は、基地と隣り合わせの日常が非日常に変わる危険性を改めて示した。
事故を受けて翁長雄志知事は原因究明までは同型機の飛行中止を米軍に求めるコメントを発表した。だが米軍はこれまでも重大事故の後に、原因特定を待たずに早々に飛行を再開してきた。米軍に基地を提供する日本政府が県民の懸念を真摯(しんし)に受け止め、米側にどのような姿勢で臨むかも注目される。
そもそも、事故の根本的な原因は沖縄に基地が過重に集中していることにあることは、事故を起こしたハリアーの運用からも明らかだ。機体は米本国に籍を置くが、沖縄に拠点がある第31米海兵遠征部隊の指揮下に入っていた。7月から山口県岩国に移り飛行訓練をしていたが、8月から1カ月ほど嘉手納にとどまっていた。
ハリアーは岩国ではできない対地射爆撃訓練や異機種戦闘訓練を行うために、たびたび嘉手納基地に飛来する。久米島の鳥島射爆撃場などで爆撃訓練を繰り返しており、嘉手納基地の所属ではないが、実態は常駐化している。沖縄で米軍に広大な基地と空域、水域を提供していることが事故の“呼び水”となっている。(
9月23日 琉球新報
ハリアー墜落「操業中だったら」 漁業者、訓練中止訴え

AV8ハリアー戦闘攻撃機が墜落し海面に浮遊する油=22日午後、辺戸岬から東約153キロの海域(第11管区海上保安本部提供)
22日、辺戸岬から東約153キロの海上で発生した米軍機墜落事故。本島東側の米軍ホテル・ホテル訓練水域内での事故だったため、幸いにして県民生活や生命への影響はなかったが、同水域周辺は11月にはソデイカ漁の好漁場となる海域。漁業関係者からは「操業中なら命に関わる事故だ」と憤りの声が相次いだ。本島東海域では昨年8月にも米軍ヘリ墜落事故が発生しており、米軍基地派生の危険と隣り合わせの現実を突き付けられた周辺自治体の住民をはじめ県民の間に「負担軽減は口だけか」などと怒りが広がった。
AV8ハリアー戦闘攻撃機が沖縄本島東沖合に墜落した事故を受け、漁業関係者からは「安全な操業のためにも事故はあってはならない」「海上での訓練はない方がいい」など不安や怒りの声が相次いだ。
県漁業無線協会によると、周辺海域での操業や被害に関する情報はないという。県漁業協同組合連合会の上原亀一会長は「辺戸岬の東は今もマグロ漁業者が漁をしている海域。時期が時期ならソデイカ漁もある。訓練水域の中であれ外であれ、軍用機の事故があれば安心・安全な操業に影響が出る。事故はあってはならない」と強調した。
「大東周辺では米軍機の事故があまりないので、まさかという思い。怖い」と驚いた様子の南大東村漁業組合の幸地弘組合長。「11月から始まるソデイカ漁では、本島との中間地点まで漁に出る。もし漁の操業中の事故だったら命に関わる。安全な操業のためには、海上での米軍機の訓練はない方がいい」と語った。
主な漁場は島周辺という北大東村水産組合の知花実組合長は「漁をしていない海域だが、近くなら大問題になった。米軍機は別の場所で飛行してほしい」と訴えた。ソデイカ漁期に周辺海域で操業するという糸満漁業協同組合の金城宏組合長は「良い漁場での操業が米軍の訓練で制限される現実も問題だ」と指摘した。

9月22日の琉球新報号外
ハリアー辺戸岬墜落後、たった2週間で飛行再開。 墜落原因は不明のままで。
10月7日 琉球新報
ハリアー機飛行再開に抗議集会 嘉手納基地前に132人

抗議集会で横断幕を掲げながら「沖縄を返せ」を歌う参加者=7日午前8時30分、北谷町砂辺の米軍嘉手納基地第1ゲート前
本島東沖に9月22日に墜落したAV8Bハリアー戦闘攻撃機の飛行が再開されるのを受け、有志の市民らによる団体「カデナ・ピースアクション」が7日午前7時30分、北谷町砂辺の米軍嘉手納基地第1ゲート前で抗議集会を開いた。132人の市民らが「全てのハリアーを撤去せよ」との意味の英文を書いた横断幕を掲げて抗議の声を上げた。
喜友名稔さん(77)は2013年の米軍ヘリ宜野座墜落事故に触れ「原因究明がない中での飛行再開は今回だけではない。米国、日本政府の姿勢が変わらなければ同じことが起こる」と批判した。
普段は第2ゲート前で基地撤去を訴えている女性は「安全であれば墜落するはずがない。私たちは何度抗議行動をしなければいけないのか。基地撤去まで頑張ろう」と訴えた。
市民らは「ハリアーの飛行再開糾弾」「ハリアーを飛ばすな」「全ての基地を閉鎖せよ」とシュプレヒコールを上げた。
カデナ・ピースアクションは毎週金曜日に米軍嘉手納基地の四つのゲートで抗議行動を実施している。7日の行動は27回目で、これまでのべ約3千人が参加した。
10月5日 琉球新報
AV8Bハリアー7日飛行再開 在沖米海兵隊、沖縄本島東沖墜落同型機

米軍が飛行再開を伝えたAV8Bハリヤー戦闘攻撃機(後方)=5日午前8時56分、嘉手納基地
在沖米海兵隊は、9月22日に本島東沖で墜落事故を起こしたAV8Bハリアー戦闘攻撃機の同型機の飛行を7日から再開する。在沖米軍トップの在沖米四軍調整官が5日、米軍キャンプ瑞慶覧で記者会見し表明する。米海兵隊や沖縄防衛局は4日夕、「安全確認ができた」として県に飛行再開を伝えた。県は「事故原因が特定されるまで」の飛行中止を求めていたが、事故原因は公表されておらず、翁長雄志知事は同日夜、記者団に対し、在沖米海兵隊に抗議したと明らかにした。その上で「裏切られた思いだ」と米軍を強く批判した。
事故機は山口県岩国基地所属。8月から嘉手納基地にとどまり、事故の際も同基地から飛び立った。海兵隊は9月23日、同型機の飛行停止を発表。事故原因は「調査中」と述べるにとどめていた。関係者によると、日本政府は米軍側が同機種の「安全が確認された」と説明したことを理由に、再開に同意する意向を伝えた。
10月5日 琉球新報
米軍、ハリアー飛行再開を表明 墜落原因不明のまま 県、近く抗議へ
在沖米軍トップのローレンス・ニコルソン四軍調整官は5日午前10時、米軍キャンプ瑞慶覧で記者会見し、9月22日に本島東沖で墜落したAV8Bハリアー戦闘攻撃機の飛行を今月7日以降に再開すると発表した。点検作業などで同型機全ての「安全性が確認された」と説明した。一方、翁長雄志知事は「原因究明までの飛行停止」を求めていたが、ニコルソン氏は事故が「システムか、人為的ミスか、整備不良によるものかは原因は特定していない」と述べた。調査完了までには数カ月を要するとした。
米軍が「安全性が確認された」とした点についても、県側は詳細な説明を受けていないとして反発しており、県は同意を得る前の一方的な飛行再開の表明に対し、近く抗議する予定だ。
原因究明前の飛行再開に県が反発していることについて、ニコルソン氏は「人々が何が起きたのかを知りたいことは知っているが、法律によって中途段階の調査内容は明らかにできない」と釈明。「沖縄以外の世界中でハリアーは飛び続けている」と安全性を強調し、日米同盟や操縦士の練度を維持するためにも再開は必要だと強調した。
一方、県側が反発していることへの対応については「知事に敬意を持っており、引き続き開かれた対話をしたい。知事は同盟の強い理解者だ」などと述べ、飛行再開に理解を求める考えを示した。
海上でなく地上だったら!! 年1度の頻度の墜落、広大な嘉手納基地が“呼び水”に。
航空自衛隊・米空軍が狙っている宮古伊良部島空港の軍事利用は絶対に許すな!
9月23日 沖縄タイムス
ハリアー事故 嘉手納基地 4つのゲート前で抗議

米軍嘉手納基地に向かって、基地撤去を求めるプラカードを掲げる参加者=23日午前8時22分、沖縄市山内・嘉手納基地第5ゲート前
米軍嘉手納基地のゲート前で23日早朝、同基地を含む沖縄県内のすべての米軍基地撤去を求める抗議行動があり、参加者は前日に同基地を離陸したAV8Bハリアー墜落したことに抗議した。
沖縄市山内の第5ゲート前には約30人が集まり、ゲートを出入りする車両に「NO BASE」などと書かれたプラカードを掲げた。「ハリアー攻撃機の墜落にみられるように嘉手納基地は事件・事故の諸悪の根源。撤去するまでガンバロー」と声を上げた。
嘉手納基地のゲート前で毎週金曜日早朝の抗議行動は4月に始まり、この日は27回目。日常的に使われる4つの全ゲート前に合計で約110人が参加した。
9月22日のWAB News


9月23日の琉球新報紙面
9月23日 沖縄タイムス
米海兵隊ハリアー墜落、乗員救出 米軍機事故は復帰後45件発生

嘉手納基地を離陸するAV8Bハリアー。機体番号などから事故機とみられる=22日午後1時11分、嘉手納基地(読者提供)
22日午後1時55分ごろ、国頭村辺戸岬の東約150キロの米軍ホテル・ホテル訓練区域で、米軍嘉手納基地を離陸して訓練をしていた米海兵隊の戦闘攻撃機AV8Bハリアー1機が墜落した。乗員の操縦士1人は約40分後に米軍が救出、キャンプ瑞慶覧の海軍病院に搬送した。命に別条はないという。2013年5月には嘉手納基地所属のF15戦闘機が同じホテル・ホテル訓練区域で墜落しており、繰り返される米軍機事故に、県民の反発が高まるのは必至だ。
在沖海兵隊は墜落原因を調査中としている。米軍によると、事故機は第31海兵遠征部隊(31MEU)の指揮下にある航空機。米軍岩国基地所属とみられる。岩国にはハリアー6機と兵士約120人で構成する部隊がある。
第11管区海上保安本部によると、午後2時10分に那覇空港事務所から事故の一報が入った。40分ごろに嘉手納基地の第18航空団指揮所から11管に救助要請があり、11管は現場海域に巡視艇1隻と航空機1機を派遣した。県には午後3時ごろ外務省から事故の連絡があった。
11管によると、現場海域には長さ約2キロ、幅約50メートルにわたり油が浮かんでいる。流出量は数リットル程度で、自然環境への影響は低いとみられるという。
県には、漁業関係者や船舶事業者らから被害の情報は入っていないという。事故海域は訓練のために午前6時から深夜0時までは立ち入りが禁止されている。
事故を受け、外務省は在日米国大使館へ、沖縄防衛局は31MEUのニコルソン司令官(四軍調整官)へ再発防止などを申し入れた。
米軍機の墜落事故は復帰後45件発生。ハリアーは1994年、95年に沖縄近海で相次いで墜落している。
在沖海兵隊は、事故機の所属や23日以降の訓練を継続するかについて明らかにしていない。
9月23日 琉球新報
米ハリアー墜落 沖縄本島東150キロ沖 嘉手納離陸の外来機

嘉手納基地を離陸し、本島東の訓練海域で墜落したAV8ハリアー戦闘攻撃機=22日午後1時11分、嘉手納町(読者提供)
22日午後1時55分ごろ、辺戸岬から東約153キロの海上で、米海兵隊のAV8ハリアー戦闘攻撃機が墜落した。同2時35分ごろ、操縦士は米空軍の救難飛行部隊に救助された。在沖米海兵隊は同日午後5時25分、「航空機は第31海兵遠征部隊(31MEU)の所属で、事故原因は現在調査中だ」と発表した。米海兵隊を巡っては、普天間飛行場の名護市辺野古移設計画を巡り県と日米両政府が対立する中、再び起きた航空機の墜落事故で、過重な基地負担に対する県民の反発が強まりそうだ。
関係者によると、事故機は米ノースカロライナ州チェリーポイント海兵隊基地に籍を置き、7月に山口県岩国基地に飛来。8月から嘉手納基地にとどまり、沖縄に拠点を置く31MEUの指揮下に入っていた。第542海兵攻撃飛行中隊の隊長機とみられる。
事故機は午後1時10分に2機編隊で嘉手納基地を飛び立ったのが目撃された。その後、辺戸岬から東約153キロの米軍訓練水域「ホテル・ホテル」に墜落した。操縦士は墜落前にパラシュートで機体を脱出した。機体は発見されていない。
第11管区海上保安本部や県によると、米軍は操縦士救助後の午後2時40分ごろに11管に救難を要請した。11管は巡視艇1隻と航空機1機を現場海域に派遣した。午後3時57分ごろに航空自衛隊から11管に「米軍ヘリが操縦し1人を救助した」と連絡があり、同4時27分ごろ、嘉手納基地から11管への救助要請が取り下げられた。
11管の航空機が上空から現場を確認したところ、漂流物は見つからなかった。海面には長さ約2千メートル、幅約50メートルの薄い浮流油が確認された。
9月23日 琉球新報
ハリアー墜落 米軍機墜落 復帰後47件

1972年の日本復帰後、県内の米軍機墜落事故は22日のAV8ハリアー戦闘攻撃機墜落事故で、47件目となった。1年に1回以上、墜落事故が起きている計算になる。
最近では昨年8月12日、米陸軍のMH60ヘリがうるま市沖で米海軍艦船への着艦に失敗し墜落した。2013年は、5月にF15戦闘機が本島東沖に、8月にHH60ヘリがキャンプ・ハンセン内に墜落した。04年8月の沖国大ヘリ墜落事故など、一つ間違えば甚大な被害を及ぼす事故もあった。
AV8ハリアーの墜落は、今回で復帰後6件目。77年11月には、夜間訓練中に海上に、90年1月には嘉手納飛行場から韓国に向かう途中、伊平屋島近海に墜落した。94年8月は岩国基地所属機が粟国島近海で、95年9月には沖縄本島の西約80キロの海上で墜落した。99年6月には離陸に失敗し、嘉手納基地滑走路に墜落した。
着陸失敗や部品落下などを含めると、同機は復帰後19件の事故を起こしている。
最も事故が多いのはF15で、2015年末までに墜落を含め263件の事故を起こした。今年7月13日には、フレア(照明弾)を誤射する事故を起こしたばかりで、米軍機の関連事故は後を絶たない。
9月23日 琉球新報
ハリアー墜落 墜落、年1度の頻度 広大な基地が“呼び水”
米海兵隊のAV8ハリアー戦闘攻撃機が辺戸岬から東約153キロの海上に墜落した。県内では1972年の日本復帰以降もおよそ年に1度の頻度で米軍機の墜落事故が起きている。祝日で多くの県民がのどかな一日を送っていた中で発生した今回の事故は、基地と隣り合わせの日常が非日常に変わる危険性を改めて示した。
事故を受けて翁長雄志知事は原因究明までは同型機の飛行中止を米軍に求めるコメントを発表した。だが米軍はこれまでも重大事故の後に、原因特定を待たずに早々に飛行を再開してきた。米軍に基地を提供する日本政府が県民の懸念を真摯(しんし)に受け止め、米側にどのような姿勢で臨むかも注目される。
そもそも、事故の根本的な原因は沖縄に基地が過重に集中していることにあることは、事故を起こしたハリアーの運用からも明らかだ。機体は米本国に籍を置くが、沖縄に拠点がある第31米海兵遠征部隊の指揮下に入っていた。7月から山口県岩国に移り飛行訓練をしていたが、8月から1カ月ほど嘉手納にとどまっていた。
ハリアーは岩国ではできない対地射爆撃訓練や異機種戦闘訓練を行うために、たびたび嘉手納基地に飛来する。久米島の鳥島射爆撃場などで爆撃訓練を繰り返しており、嘉手納基地の所属ではないが、実態は常駐化している。沖縄で米軍に広大な基地と空域、水域を提供していることが事故の“呼び水”となっている。(
9月23日 琉球新報
ハリアー墜落「操業中だったら」 漁業者、訓練中止訴え

AV8ハリアー戦闘攻撃機が墜落し海面に浮遊する油=22日午後、辺戸岬から東約153キロの海域(第11管区海上保安本部提供)
22日、辺戸岬から東約153キロの海上で発生した米軍機墜落事故。本島東側の米軍ホテル・ホテル訓練水域内での事故だったため、幸いにして県民生活や生命への影響はなかったが、同水域周辺は11月にはソデイカ漁の好漁場となる海域。漁業関係者からは「操業中なら命に関わる事故だ」と憤りの声が相次いだ。本島東海域では昨年8月にも米軍ヘリ墜落事故が発生しており、米軍基地派生の危険と隣り合わせの現実を突き付けられた周辺自治体の住民をはじめ県民の間に「負担軽減は口だけか」などと怒りが広がった。
AV8ハリアー戦闘攻撃機が沖縄本島東沖合に墜落した事故を受け、漁業関係者からは「安全な操業のためにも事故はあってはならない」「海上での訓練はない方がいい」など不安や怒りの声が相次いだ。
県漁業無線協会によると、周辺海域での操業や被害に関する情報はないという。県漁業協同組合連合会の上原亀一会長は「辺戸岬の東は今もマグロ漁業者が漁をしている海域。時期が時期ならソデイカ漁もある。訓練水域の中であれ外であれ、軍用機の事故があれば安心・安全な操業に影響が出る。事故はあってはならない」と強調した。
「大東周辺では米軍機の事故があまりないので、まさかという思い。怖い」と驚いた様子の南大東村漁業組合の幸地弘組合長。「11月から始まるソデイカ漁では、本島との中間地点まで漁に出る。もし漁の操業中の事故だったら命に関わる。安全な操業のためには、海上での米軍機の訓練はない方がいい」と語った。
主な漁場は島周辺という北大東村水産組合の知花実組合長は「漁をしていない海域だが、近くなら大問題になった。米軍機は別の場所で飛行してほしい」と訴えた。ソデイカ漁期に周辺海域で操業するという糸満漁業協同組合の金城宏組合長は「良い漁場での操業が米軍の訓練で制限される現実も問題だ」と指摘した。

9月22日の琉球新報号外
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