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辺野古新基地建設再開へ向けて、権力の沖縄県民への宣戦布告! 「オール沖縄」保革分断、闘う市民への弾圧が強まる。

Ryuukyuuheiwaより:


関連記事:不当な狙い撃ち「逮捕」山城博治さんを10月17日高江で器物損壊容疑、20日には別件で再逮捕、長期拘留を狙う。
http://ryukyuheiwa.blog.fc2.com/blog-entry-228.html


オール沖縄の解体、反対派市民と県民との分断を着々と進める安倍政権。

沖縄の負担軽減とは名ばかりの、使用もしていない北部訓練所の土地4000ヘクタールの12月20日返還を突破口に、出来レースの最高裁の上告棄却がされ次第、辺野古新基地建設再開を狙う。

オール沖縄の保革の分断を狙い、来年度予算編成や沖縄県関係税制を餌に、知事・県側に高江ヘリパッド建設、辺野古陸上工事(隊舎建設)容認させ、高江では県外機動隊・自衛隊ヘリまで動員して「戒厳令下」工事を強行、

多くの市民の不当逮捕、山城さんらリーダーの長期にわたる拘留、高江N1裏テントや今回の辺野古テントなどへの恫喝のためとしか言えない家宅捜査は許せない!

許せない! 反対運動への徹底した弾圧。 
反対運動のリーダー山城さんを開放しないために、3回目の今度はなんと!!10か月も前の「威力業務妨害容疑??」で山城さんを再逮捕、他3名も逮捕。

ゲート前で反対の声を上げる誰でもが逮捕される可能性が高い「威力業務妨害罪」を適用して反対運動の萎縮と、反対派市民を犯罪者扱いし県民との分断を図る。


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12月24日の琉球新報紙面

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12月22日の沖縄タイムス紙面

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12月21日の琉球新報紙面


海外識者10名が「山城さんらの早期釈放を求める」声明

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12月17日の沖縄タイムス紙面

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2月17日の琉球新報紙面


山城博治氏らの釈放を求める

山城博治氏が高江で逮捕後名護署に勾留されて以来2カ月が経つ。沖縄の民主的非暴力の抵抗の中心人物のひとりの勾留が続き、釈放の時期も見えないことを深く憂慮している。他にも4人が勾留中である。

山城氏が重大な病気を抱えてきていることは周知の事実であるが、それを承知の上で県警は次々と新たな告訴理由を挙げて、勾留延長を続けてきた。 暴力を振るう恐れもないし、逃げる恐れも、理由もない山城氏が保釈を拒否され続ける理由は何か。基地を沖縄に強要し続ける国家に逆らい、諦めない姿勢そのものを最大の罪とされているからだろう。山城氏は、沖縄防衛局が雇った業者によるやんばるの森の破壊を調査するため有刺鉄線を数カ所切断した。山城氏が切断した有刺鉄線に比べたら、防衛局が許可なしで何千本ものやんばるの木を切り倒したことの方がずっと深刻な犯罪ではなかろうか!

警察による山城氏の基本的人権蹂躙は目に余る。家族と面会もさせず、靴下の差し入れさえも許さない。法廷に出入りするときは、連続殺人犯かテロリストのように、手足をがんじがらめに縛って故意に屈辱感を与える。長期の拘留のせいで山城氏の健康状態は悪化している。地元警察による地元沖縄の平和運動リーダーへの処遇は、不当で、理不尽だ。

山城氏をはじめとする、抵抗運動をしただけで逮捕された5人の一刻も早い釈放を要求する。

2016年12月16日

ガバン・マコーマック オーストラリア国立大学名誉教授
乗松聡子 『アジア太平洋ジャーナル:ジャパンフォーカス』エディター
スティーブ・ラブソン ブラウン大学名誉教授
ノーマ・フィールド シカゴ大学名誉教授
マーク・セルダン コーネル大学東アジアプログラム上級研究員
ピーター・カズニック アメリカン大学教授
キャサリン・ミュージック 海洋生物学者
ダグラス・ラミス 沖縄キリスト教学院大学大学院客員教授
ウェンディ・マツムラ カリフォルニア大学サンディエゴ校歴史学助教授
エリン・ジョーンズ 研究者(アリゾナ州メサ市)
(以上10名連名)


12月13日 琉球新報
「運動への圧力」山城議長が陳述 那覇簡裁で開示手続き

名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前でコンクリート製ブロックを積み上げて沖縄防衛局などの業務を妨害したとして、威力業務妨害容疑で逮捕された沖縄平和運動センターの山城博治議長ら4人の勾留理由開示手続きが12日、那覇簡裁で行われた。

山城議長は意見陳述で「(発生から)10カ月も経過した事案であり、政治的な捜査であることを勘ぐってしまう。運動への圧力ではないか」と述べた。

12月1日 沖縄タイムス
社説;山城議長また逮捕]露骨な政治的逮捕劇だ

名護市辺野古の新基地建設を巡る抗議活動で、県警は沖縄平和運動センターの山城博治議長ら4人を威力業務妨害の疑いで逮捕した。

現場で行動を指揮する山城議長の逮捕は10月以降、3度目。県警は活動拠点となっているゲート前のテントや那覇市の平和運動センター事務所なども一斉に家宅捜索した。

逮捕容疑は1月28日から30日にかけて、ゲート前に約1400個のブロックを積み、工事車両の通行などを妨げた疑いである。

それにしてもなぜ今、10カ月も前の抗議活動に対し、公権力を行使するのか。

年内にもキャンプ・シュワブ陸上部分の隊舎工事が再開される。感じられるのは、さまざまな理由をつけて反対派リーダーを長期間拘束することによって、抗議行動を萎縮させ、一般市民との分断を図ろうとの思惑だ。

山城議長はヘリパッド建設に反対する活動中の10月に北部訓練場内の有刺鉄線を切断したとして器物損壊容疑で逮捕され、勾留されている。その後、沖縄防衛局職員にけがを負わせたとして公務執行妨害と傷害の容疑で再逮捕され、拘束はすでに45日にも及んでいる。

なぜ古い話まで持ち出して3度も逮捕する必要があるのか。なぜこれほど長期にわたって特定の個人を拘束し続けるのか。前代未聞の「政治的逮捕劇」というしかない。 

機動隊が住民を力で押さえ込み肋骨が折れても何のおとがめもなく、警察の強制排除によるけが人が相次いでいるというのに、この対応はあまりに異様である。

基地反対運動の中心的役割を担う平和運動センターへの異例ともいえる捜査は、警察単独の判断とは思えない。

海上保安庁が反対派の海上抗議行動に対して強硬姿勢に転じたのと同様に、安倍官邸の意思を反映していると見るべきだろう。

政権に不都合な声を封じ込め、強権発動をためらわない政府の姿勢は非常に危険だ。

自民党が衆参両院で過半数の議席を確保し「安倍1強」体制が強まる中、行政権力の突出が国会審議をはじめあらゆる場面で顔をのぞかせている。

特に辺野古新基地建設に関しては、選挙で「ノー」の民意が再三示されているにもかかわらず、警察権力を背景にした強権的な姿勢が際立つ。

県民の意思よりも、民主主義よりも、日米同盟が全てにおいて優先すると言わんばかりだ。

市民らがゲート前にブロックを積んだのは、工事車両が基地内に入るのを少しでも遅らせたいとの思いからだった。 

辺野古や高江で続く抗議活動の参加者の多くは、沖縄戦や米軍統治時代を知る世代で、新しく基地が造られることに居ても立ってもいられなくなっての行動である。

憲法で定められた権利と民主主義と、政治のまっとうさを取り戻すための取り組みという性格も併せ持っている。

国の強硬姿勢が市民の強い反発を招き、かつてない対立を生んでいる。


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12月1日の琉球新報紙面

12月1日 琉球新報
社説:平和センター捜索 不当な弾圧許されぬ 基地建設に警察が加担

警察の捜査は基地反対運動に対する弾圧である。沖縄平和運動センターなどの強制捜査と山城博治同センター議長の再々逮捕、長期の拘束は行き過ぎだ。警察法がうたう「公平中正」の理念に反すると指摘せざるを得ない。
 
県警は基地反対、平和運動の拠点である同センターからパソコンなどを押収した。運動に関わる人々の情報が公権力に渡り、基地反対運動を委縮させる。捜索、押収の必要性に疑問がある。山城議長の長期拘束も同様だ。基地建設の国策に警察が加担する-そのような疑いを県民に抱かせた。県警への県民の信頼が大きく揺らいだ。

捜査の必要性に疑問

警察の捜査には疑問点が多い。1月の事案に対する強制捜査と議長らの逮捕が、なぜ1年近くもたったこの時期なのか。
 
辺野古新基地建設の反対運動を抑制する印象操作を疑う声は多い。建設を容認する県議会野党の自民党県議は「高江から辺野古に主戦場が移る。(辺野古の)工事が再開すれば反対運動も再燃する。警察活動は必要」とタイミングを見計らった捜査と見ている。
 
米軍基地ゲート前の路上にブロックを積み上げた威力業務妨害容疑が捜査の目的とされる。警察の目前で公然となされ、行為と関係者を特定する証拠は明白だ。その立件のため議長らを逮捕し、平和運動センターの資料を押収する必要性があるのか。
 
県警は「被疑者特定と裏付け捜査に時間がかかった」と説明するが、大量の資料押収への疑念は拭えない。
 
ブロック積み上げの立件だけでなく、辺野古新基地、北部訓練場ヘリパッド建設の反対運動、関係者の広範な情報収集が目的ではないか。今後の反対運動への対応も視野に入れた予備的な警察活動との疑念が増幅する。
 
山城議長の40日以上に及ぶ拘束も問題だ。器物損壊など軽微な容疑に対する長期拘束は捜査の必要性、人権の問題と同時に、基地反対運動への影響が大きい。
 
多くの弁護士、大学教授ら法律専門家が強制捜査の必要性の乏しさを指摘し「表現の自由、政治活動の抑圧」と見ている。反対運動の委縮を狙った強制捜査と疑われている。基地建設を強行する政府と反対する県民の間に立ち「公平中正」に職務を執行すべき警察活動のバランスを失している。そのように見られているのである。
 
一方、高江ヘリパッド工事の取材で新聞記者2人が機動隊に拘束、排除された件は隊員の処罰や謝罪もなく不問に付されている。その点でも警察の対応はバランスを欠いている。

基地反対は正当な権利

政府と警察の一体化を危惧する。昨年の警察法改正で警察の任務に「内閣の重要政策を助ける」ことが付加された。辺野古新基地建設などが「内閣の重要政策」に位置付けられてはいないか。少なくともその先駆けである疑いを、ヘリパッド抗議の徹底排除を含めた一連の警察活動は抱かせる。
 
弁護士らは警察の対応を「米軍施政下よりひどい」と批判している。政府の国策を警察が補完する「警察国家」の危険な兆候と懸念する識者もいる。
 
政府は辺野古新基地建設、沖縄への基地集中政策を「普天間の危険除去」や「沖縄の地理的優位性」など安全保障上の理由で正当化している。しかし「国益」の名の下に沖縄に基地過重負担を押し付け続けているのが実態である。県民は加害者ではなく被害者だ。
 
被害を受ける県民が基地過重負担の軽減、新基地・施設に反対を訴えるのは正当な権利だ。民主主義、地方自治に基づく正当な権利主張、基地反対の行動を政府と警察が一体となって弾圧することは許されない。
 
米軍基地撤去は県民にとって長く苦しい闘いだ。しかし正義は沖縄側にある。政府や警察の不当な対応に屈することなく、粘り強く闘い続けるしかない。


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11月30日の琉球新報紙面

11月30日 琉球新報
県警、平和センター捜索 辺野古抗議拠点も 威力業務妨害容疑 4人逮捕

県警警備1課と名護署は29日、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前で1月、コンクリート製ブロックをゲート前に積み上げて普天間飛行場移設工事に抗議し、工事車両の進入と沖縄防衛局の業務を妨害したとして、威力業務妨害の疑いで沖縄平和運動センターの山城博治議長(64)を含む計4人を逮捕した。県警は逮捕に合わせ、複数箇所で家宅捜索を実施。本紙は6カ所での捜索を確認したが、捜査関係者によると、8カ所を捜索したという。県は25日、シュワブ内の陸上工事を承諾しており、工事が本格化するのを前に、反対する市民らによる抗議行動をけん制する目的があるとみられる。

逮捕されたのは山城議長、職業不詳男性(66)=宜野座村、職業不詳男性(59)=名護市、職業不詳男性(40)=名護市=の4人。県警は捜査に支障を来すとして、それぞれの認否を明らかにしていない。
 
逮捕容疑は1月28日午後2時5分ごろから同30日午前8時41分ごろにかけて、移設工事を阻止するため、米軍キャンプ・シュワブゲート前の路上にコンクリート製ブロック1400個余りを幅約5メートル、高さ約2メートルに積み上げてゲートをふさぎ、複数人で車両の前に立ちふさがるなどして工事関係車両の搬入と沖縄防衛局の業務を妨害した疑い。
 
県警は29日午前から、山城議長の自宅や辺野古新基地建設に反対する市民らが活動拠点としているシュワブゲート前のテント、沖縄平和運動センターなど県内の複数の関係先で家宅捜索を実施し、書類など数十点を押収したとしている。
 
県警は逮捕した4人について「(事件発生時の抗議行動で)主要な役割を担っており、山城議長が扇動していた」とし、逮捕時期に関しては「多数の人が事件に関わっており、被疑者特定と裏付け捜査に時間を費やした」と説明した。
 
逮捕された市民と名護署で接見した三宅俊司弁護士は「皆、黙秘している」と説明した。その上で、威力業務妨害の根拠とされるブロックを積む行為について「市民は警察の目の前でブロックを積み、その翌日に警察がそのブロックを撤去する、という行為が繰り返された」とし、抗議が警察の監視下で行われたことを説明。「威力業務妨害なら、警察はブロックを積む前に市民を止めるべきだ」と警察の対応と逮捕の理由の矛盾を指摘した。「1年近くたって逮捕した。異常な状態としか言いようがない」と非難した。


11月30日 沖縄タイムス
「戦後の沖縄でも、まれな権力の暴走」 池宮城紀夫弁護士(住民側弁護団長)

今回の逮捕で、辺野古新基地と高江ヘリパッド建設に反対する住民運動を徹底的に弾圧しようとする政府の姿勢が明らかになった。政府にとっては米軍基地の提供が、自国民の表現の自由や民主主義よりも大事だということの現れだ。

逮捕のタイミングが県の高江ヘリパッド建設と、シュワブ陸上部工事の再開容認と見事に重なる。政府や警察は県の姿勢が揺らいだ機会を逃さず、1月の出来事を持ち出して県と市民との分断を図ってきた。

県警は市民がコンクリートブロックを積み上げる現場を確認しており、映像も記録しているはずだ。容疑を裏付ける証拠はそろっており、沖縄平和運動センターまで捜索する必要はないはずだ。県警は抵抗運動に関わる市民の情報が欲しくて、センターのパソコンを押収したのだろう。捜査権限を乱用しているのは明らかだ。

高江や辺野古での警察の横暴は、復帰前の米軍施政下よりひどい。僕は当時の運動を見てきたが、米軍でも基地に反対する人々をむやみに逮捕・投獄することはしなかった。戦後沖縄の歴史の中でも、まれに見る権力の暴走が高江と辺野古で起きている。

11月29日の「RBC The News」



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本土での報道: 11月29日の「報道ステーション」





11月29日 琉球新報
威力業務妨害容疑 4人逮捕 県警、辺野古シュワブ前で

県警警備一課と名護署は29日、名護市辺野古の米軍キャンプシュワブゲート前で、コンクリート製ブロックを積み上げて工事車両の進入を阻み、威力をもって沖縄防衛局の業務を妨害したとして、威力業務妨害の疑いで沖縄平和運動センターの山城博治議長(64)を含む計4人を逮捕した。県警は捜査に支障を来すとして、それぞれの認否を明らかにしていない。

逮捕されたのは山城議長、職業不詳男性(66)=宜野座村、職業不詳男性(59)=名護市、職業不詳男性(40)=名護市。逮捕容疑は今年1月28日午後2時5分ごろから同30日午前8時41分ごろにかけて、米軍キャンプシュワブゲート前の路上にコンクリート製ブロック1400個余りを積み上げ、工事関係車両の搬入と沖縄防衛局の業務を妨害した疑い。
 
29日午前から県警は、被疑者の自宅、辺野古新基地建設に反対する市民らが活動拠点としているシュワブゲート前のテント、沖縄平和運動センターなど県内の複数の場所で家宅捜索を実施し、午後3時現在で書類など数十件を押収したとしている。


11月29日 沖縄タイムス
辺野古反対派のテントを家宅捜索 沖縄県警 威力業務妨害容疑

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辺野古漁港近くの「テント2」を捜索する警察官=29日午前10時16分、名護市辺野古

沖縄県警は29日午前、名護市辺野古のキャンプ・シュワブゲート前で新基地建設に反対する市民が拠点としているテントなど2カ所を捜索した。威力業務妨害容疑で、ことし1月に市民側が工事車両の出入りをふさごうとゲート前にブロックを積んだ関連とみられる。

ゲート前のテントには一時規制線を張って立ち入れなくした。辺野古漁港近くの通称「テント2」には警察官約20人が入った。いずれも押収物はなかった。市民は「辺野古工事再開に向けた弾圧だ」と抗議した。


11月29日 琉球新報
辺野古テントを家宅捜索 県警が威力業務妨害容疑

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名護市辺野古の新基地建設に反対する市民が拠点にしている米軍キャンプ・シュワブゲート前のテント=10月12日撮影

県警は29日午前、威力業務妨害容疑で、名護市辺野古の新基地建設に反対する市民が拠点にしている米軍キャンプ・シュワブゲート前のテントや海上行動をしている市民が使うテントの家宅捜索を始めた。市民らによると、ゲート前のテントでは約30人の捜査員が午前8時ごろには立ち入り禁止のテープを貼って捜索を始めており、午前9時40分現在も続けているという。


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12月1日の琉球新報紙面


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11月30日の琉球新報紙面

11月30日 琉球新報
社説;知事ヘリパッド容認 原点に立ち返るべきだ 基地負担軽減に逆行する

県民を裏切る重大な公約違反と断じざるを得ない。過重な米軍基地負担軽減を求める民意に背くものであり、容認できない。

翁長雄志知事が東村と国頭村にまたがる米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)新設を事実上容認した。
 
知事選公約で「ヘリパッドはオスプレイの配備撤回を求めている中で連動し反対する」としていたことに反する。
 
知事のヘリパッド容認は、騒音などが増す東村高江区民の生活環境破壊をいとわない政府に、知事自らが手を貸すことにほかならない。再考を強く求める。

切り捨て許されぬ

知事は北部訓練場の過半返還について「苦渋の決断の最たるものだ。約4千ヘクタールが返ってくることに異議を唱えるのは難しい」と述べた。ヘリパッド新設を返還条件とする政府の強硬姿勢に屈したとしか見えない。
 
返還される約4千ヘクタールは米軍が「使用不可能」とする土地だ。返還されて当然の土地であり、ヘリパッド新設反対と過半の返還を受け入れることは矛盾しない。
 
北部訓練場も普天間飛行場などと同様に、米軍によって奪われた土地である。本来ならば、知事は北部訓練場の全面返還を求めてしかるべきである。「異議を唱えるのは難しい」とすること自体、理解に苦しむ。
 
知事は「オスプレイの配備撤回があれば、ヘリパッドもなかなか十二分には運用しにくいのではないか」と述べた。楽観的過ぎる。
 
県内全41市町村長と議長らが2013年1月、オスプレイ配備撤回などを求める建白書に署名したが、政府は一顧だにしない。そのような状況で「配備撤回があれば」との仮定の話をすることは、無責任のそしりを免れない。高江では既に2カ所のヘリパッド運用が始まっている。
 
高江では8月ごろまでオスプレイが午後10時以降も離着陸訓練を繰り返しているのが確認されている。その影響で眠れずに睡眠不足の児童らが欠席する事態も起きた。残りのヘリパッドが完成して本格運用が始まれば、昼夜を問わずオスプレイの騒音に区民がさらされるのは目に見えている。

ヘリパッド容認は、今後も騒音被害などを高江区民に押し付けることを認めることである。それを「苦渋の選択」で片付けられては、区民はたまらない。
 
人口約150人の高江を切り捨てることは断じて認められない。知事は高江を訪れて区民の声に耳を傾けるべきである。

欺瞞に満ちたSACO

知事は「SACO(日米特別行動委員会最終報告)の着実な実施と地元2村との信頼などを考える中で、オスプレイ配備撤回で物事は収れんされるのではないか」としている。
 
SACO合意が沖縄の基地負担軽減につながると、知事は考えているようだが、果たしてそうか。
 
基地負担軽減を装うが、SACO合意の本質は古い基地を返す代わりに、日本側が最新鋭の基地を提供して在沖米軍基地を強化することにある。その分、県民の過重な基地負担はさらに増すことになる。県民要求に逆行する。
 
辺野古新基地と北部訓練場の新たなヘリパッドを連動させた北部の基地強化がSACO合意の狙いだ。欺瞞(ぎまん)に満ちたSACO合意を批判し、辺野古新基地とヘリパッド新設に反対を政府に突き付けることが知事の取るべき態度だ。
 
知事は15年5月の辺野古新基地建設断念を求める県民集会で「うちなーんちゅ、うしぇーてー、ないびらんどー(沖縄人をないがしろにしてはいけませんよ)」と述べた。ヘリパッド容認は高江区民をないがしろにしている。そのことに知事は気付いてほしい。
 
県民要求を実現させることが知事の務めである。知事はいま一度その原点に立ち返り、ヘリパッド容認を撤回すべきだ。


11月30日 沖縄タイムス
社説:知事ヘリパッド容認 県の迷走ぶりが際立つ

翁長雄志知事が北部訓練場で進められているヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設を事実上、容認した。

報道各社とのインタビューで、翁長知事は工事を強行する政府の姿勢に疑問を呈しつつも、「苦渋の選択の最たるものだ。約4千ヘクタールが返ることに異議を唱えるのは難しい」と述べた。

この問題に対する県の対応はあまりにもあいまいで、ちぐはぐだ。

2014年の県知事選の政策文書の中には「オスプレイ配備撤回」は明記されているが、「ヘリパッド建設反対」には触れていない。ただ、知事選の政策発表では「オスプレイ撤去と県外移設を求める中で、高江のヘリパッドは連動して反対していく」と語っている。

知事を支える保守系の人たちからは「大規模返還が実現するなら基地内移設はやむを得ない」「知事は革新に傾きすぎる」との不満がくすぶっていたのも確かだ。

板挟みの中で翁長知事は21日、オスプレイの運用を前提にした環境影響評価(アセスメント)を再実施するよう防衛省に要請したが、翌22日の参院外交防衛委員会で防衛省は再実施の予定がないことを明らかにした。

アセスの再実施の見通しもないまま、翁長知事はヘリパッド建設を事実上、容認してしまったのである。

ヘリパッド建設をどう見るか、突き詰めて考え、きちんと問題を整理してこなかった付けというしかない。後手後手の対応が続くようでは政府に振り回されるだけである。

東村高江周辺では連日、市民による体を張った反対行動が続き、けが人も続出している。知事の反対表明を期待していた人々にとって容認発言はハシゴをはずされたようなものだ。

しかも、県はキャンプシュワブ陸上部分の隊舎工事再開を認めたばかり。「辺野古・高江」を一体のものととらえる反対派市民の反発と落胆は大きい。

保革の枠を超えて知事を支えてきた政治勢力の「わだかまり」や「不満」はあちこちで表面化しており、知事発言がさらに内部の亀裂を深め、「アリの一穴」になるおそれがある。政府・自民党がその先に見すえているのは、2年後の知事選だ。その動きはすでに始まっている。

翁長知事は、名護市辺野古の新基地建設について、知事権限を駆使して阻止していく考えをあらためて強調した。だが、ヘリパッド「事実上容認」の波紋は広がっている。

北部訓練場の過半返還は、返還面積を大きくし、大規模返還であることを印象づけるために打ち出されたものだ。

不要な土地を返還する見返りに、海兵隊は新たに6カ所のヘリパッドを手に入れ、上陸訓練も可能となった。

オスプレイ訓練に伴う貴重な自然や住民生活への影響を考えれば、6カ所のヘリパッド建設は無理な計画であることが明らかだった。

にもかかわらず、米軍の強い要求に抗しきれず、住民説明も極めて不十分なまま、工事が強行されたのである。


11月29日 沖縄タイムス
翁長知事会見詳報▼辺野古は造らせない▼「オール沖縄」が基軸▼経済発展へアジア展開

就任2周年を前に、翁長雄志沖縄県知事の記者会見が11月28日にあった。会見の詳報は以下の通り。

【名護市辺野古の新基地建設問題】

違法確認訴訟で福岡高裁那覇支部は十分な審理を行わないまま県敗訴の判決を言い渡した。県は引き続き承認取り消しが法的に正当だと訴えていく。行政が司法の最終判断を尊重することは当然だ。公約に掲げた辺野古新基地を造らせないとの民意は選挙で明確に示されている。

民意を無視し、辺野古新基地建設を押し進めることは許せない。今後も新基地は造らせないとの公約実現に向け、岩礁破砕許可や設計変更、文化財問題、サンゴの移植などあらゆる手段を用いて取り組む。県民投票は現時点で具体的に検討はしていない。

【政府のかたくなな姿勢と本土での理解浸透】

県は日米安全保障体制の負担を日本全国で考え、基地負担軽減と辺野古が唯一の解決策という固定観念にとらわれることなく、早期解決に向け取り組むよう幾度も訴えてきた。県民が反対の声を発し続けても一顧だにしない国の強硬な態度は、民主主義国家のあるべき姿からはほど遠いと言わざるを得ない。

いつも、他の都道府県でこんなことが起こりえるのか疑問に感じている。一方、全国知事会で沖縄の基地負担軽減を目指した研究会がスタートした。全国で沖縄の立場を理解し、認識を共有しようというこれまでにない新しい動きで、本土でも理解が進んでいる成果だと考えている。今後このような動きを国内だけでなく米国でもさらに広げられるよう、粘り強く発信していきたいと考えている。

【日米特別行動委員会(SACO)合意から20年たつが基地返還が進んでいない現状】

SACO最終報告で示された返還予定面積は5002ヘクタールのうちこれまでに計454ヘクタールが返還済みで北部訓練場は12月22日に過半の約3978ヘクタールの返還が予定されている。残りの返還時期は「2028年またはその後」として明確ではない。

あらゆる機会を通じて基地の整理縮小を日米両政府に強く求めていく。先日の作業部会で安慶田光男副知事は統合計画は関係市町村の意向を反映させ計画的に実施するよう求めた。

私は「苦渋の選択」という話をすると「理解できない」という人がたくさんいるが北部訓練場も苦渋の選択の最たるものだと思う。

SACO合意の着実な実施で約4千ヘクタールが返ることに異議を唱えることはなかなか難しい。しかし現実には新しいヘリパッドが6カ所もつくられ、環境影響評価もされないままオスプレイが飛び交う状況は私たちからするとたいへん厳しい状況を目の当たりにしているという風に思っている。このような形の中で返還されることそのものが、厳しい状況だと思っている。

ことしの参院選の結果が出て数時間後すぐ工事が始まった。県民の信頼を勝ち得るにはほど遠い。4千ヘクタールを返すから文句を言うな、という状況を県民は冷静に見ていると思う。

【オール沖縄の達成度、沖縄の心をどう考えるか】

オール沖縄は保革を乗り越えて沖縄の基地問題を解決してほしいという、県民の願いから生まれてきたものだと思う。今年の県議選、参院選でもオール沖縄で私が支持する候補者が勝利した。米軍基地問題への対応、アジア経済戦略構想の推進や雇用環境の改善、子どもの貧困問題などこれまでの県政の取り組みに県民の評価を得られたものだと考えている。今後とも沖縄のアイデンティティーを大切に、保革の垣根を乗り越え、県民の心を一つにする県政運営に努力したい。

「沖縄の心」は県議会で「ウヤファーフジの頑張りやご苦労を敬い、子や孫が本当に幸せになり、誇り高く生きることと考えている」と申し上げた。沖縄は20、30年前は若者の失業率が十数%あり、若者に外に目を向けるよう促す状況だったが、今は沖縄に戻ることが、結果的に沖縄の経済を支える大きな力になっていると感じる。若者が帰ってきて仕事をすればアジアのダイナミズムを取り入れ沖縄の経済発展が支えられる。誇りに思っている。

【任期残り2年の取り組み。再選出馬への意欲】

点数は自分ではつけられない。県民にしっかりと見ていただきたい。ただ、全力投球してきたつもりだ。経済発展、生活充実、平和創造の三つの視点から施策を展開してきた。県アジア経済戦略構想に基づき、アジアの活力を取り込んだ施策を着実に推進するなど、経済文化交流に引き続き積極的に取り組んでいく。

30億円の県子どもの貧困対策推進基金を活用し、子どもの貧困対策を各市町村と提携もしながら推進したい。全国知事会などを通じ、基地負担軽減を広く国内に周知し、辺野古新基地建設に反対して普天間飛行場の県外移設および早期返還、危険性の除去に引き続き全力で取り組んでいく。

再出馬は、来年の話をしても鬼が笑うという話もある。4年間をおろそかにしないよう全力投球したい。

【県経済への現状認識。子どもの貧困への取り組み】

観光リゾート産業、情報通信関連も好調だ。雇用情勢は完全失業率が23年ぶりに3%台を記録し、有効求人倍率も復帰後初めて1倍を上回るなど、好調な状態が続いている。一方、非正規雇用の割合や一人当たりの県民所得など、全国と比較するといまだに厳しい状況がある。

17年度は21世紀ビジョン基本計画の後期期間がスタートする重要な年だ。自立型経済の構築に向け新たなリーディング産業の育成、沖縄の特性を生かした産業振興や地元企業の育成に取り組むことで県民所得の向上を図っていきたい。県内企業の海外への販路拡大にも積極的に取り組みたい。

子どもの貧困問題では、民間やNPOなどで支援が起きている。沖縄らしい優しい社会を構築するための根幹の子どもの貧困問題に県民の意識が高くなっている。県、国、市町村それぞれが頑張っており、2、3年前とは変わってきている。ぜひ県が中心にとりまとめ、相互連携をとりながら一歩一歩改革していく。

【シュワブの中に基地を造る場合でも新基地か】

政府は普天間飛行場の移設というが、実際は海を埋め立て、国有地に替わり、機能強化となる。これは移設と言うより新基地だとの定義を私は持っている。

11月29日 琉球新報
知事、建設を事実上容認 沖縄・高江の米軍ヘリパッド「苦渋の最たるもの」 オスプレイ反対は堅持

沖縄県の翁長雄志知事は28日、12月10日の知事就任2周年を前に報道各社のインタビューに応じた。米軍のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)新設が条件とされる米軍北部訓練場(同県東村・国頭村)の過半の返還計画について「苦渋の選択の最たるものだ。約4千ヘクタールが返ってくることに異議を唱えるのは難しい」と述べ、ヘリパッド建設を事実上容認する考えを示した。

その上で翁長知事は「SACO(日米特別行動委員会最終報告)の着実な実施と地元2村との信頼などを考える中で、オスプレイ配備撤回で物事は収れんされるのではないか」と語った。翁長知事は知事選出馬に伴う2014年10月の公約発表会見で「ヘリパッドはオスプレイの配備撤回を求めている中で連動し反対する」と明言しており、事実上の公約撤回となる。辺野古新基地建設には反対していく姿勢を改めて示した。

北部訓練場の現状については「環境影響評価もされないままオスプレイが飛び交う状況は大変厳しい。工事を進めるに当たっても、参院選の選挙結果の数時間後に工事が始まるのは県民の信頼を勝ち取ることから大変ほど遠い」などと政府のやり方を批判した。その上で「4千ヘクタール返すから文句を言うなというのは県民は冷静に見ている」「オスプレイの配備撤回があればヘリパッドもなかなか十二分には運用しにくいのではないか」とも指摘した。

最高裁に上告中の辺野古違法確認訴訟で敗訴判決が出た場合の対応を問われ、辺野古沖の岩礁破砕の再申請や設計変更、サンゴ移植などを巡る知事権限を挙げ「埋め立て承認が元に戻るにしても一つずつ判断していける。その中で(新基地建設反対の)思いを遂げていきたい」と語り、新基地建設反対を訴えていく考えを改めて示した。

辺野古新基地建設で海を埋め立てず既存の基地内に移設する考えの是非を問われ、「普天間基地は県外、国外」などの公約を挙げて「政府にまずは『辺野古唯一』はやめてもらいたいとの思いを伝え、新辺野古基地を造らせない、大きな成果を得るようにしていきたい」と述べるにとどめた。

沖縄の基地負担の現状に対する本土での理解について「いろいろな形で進んだが、まだ無関心があるので、いろいろな形で多くの方に発信することもやっていきたい」と決意を見せた。

知事就任から2年を振り返り「全力投球してきたつもりだ。200余の公約の実現には、取り組みにほぼ着手、推進しているところだ」と述べ、アジア経済戦略構想や子どもの貧困問題への対応などにさらに取り組みを強化させる姿勢を示した。

知事選で結成された「オール沖縄」の現状について「政治が県民の思いと一緒にきたのではないかと思う」と述べた。

11月29日 琉球新報
沖縄県知事ヘリパッド容認 地元住民「心折れそう」 高江、失望と批判

東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場の新たなヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設に反対すると明言して2014年の知事選で当選した翁長雄志知事が28日、工事を事実上容認する立場を明らかにした。知事は「オスプレイ配備撤回で物事は収れんされるのではないか」とするが、地元住民からは「既にオスプレイは飛んでいる。知事は一度も現場を見に来ていない」「公約違反だ。高江を切り捨てるのか」など批判の声が上がった。識者からは「辺野古新基地建設反対の立場は明確にした」と評価する意見があった一方で、「住民が工事差し止めの仮処分を申し立てている中で、残念な選択だ」との声もあった。

高江に住む住民からは翁長雄志知事がヘリパッド建設を事実上容認したことに対し、「ショックで心が折れそうだ」「誰のための過半の返還なのか」と落胆や批判の声のほか「今からでも反対と言ってほしい」「現状をしっかり調べてから決断してほしい」と建設反対を再度求める切実な声が上がった。

「アイデンティティーを大切にする知事のポリシーに反するのではないか」。2年前の県知事選で翁長雄志知事にヘリパッド建設反対を公約に掲げるよう求めた石原理絵さん(52)はあきれた様子で話す。過剰な基地負担解消を訴えてきた翁長知事に対し「やんばるを守るのもアイデンティティーだ。今からでも反対と言ってほしい」と強調した。

森岡尚子さん(44)は知事の姿勢が選挙の時と変わったことに「そういうことはあってはならない」と語気を強める。「誰のための何のための過半の返還なのか。返還の代償がヘリパッドで本当にいいのか考えてほしい」と再考を求めた。

知事がオスプレイと連動するヘリパッド工事の中止を求めると期待していた安次嶺雪音さん(45)は「ショックで心が折れそうだ。高江に実際にオスプレイが飛んでいる現状を調べてから決断してほしい。辺野古と高江は連動する。高江も反対と言ってほしい」と話した。高江区の仲嶺久美子区長は「知事の判断であるので私からはどうこう言えない。コメントは差し控えたい」とした。

11月29日 琉球新報
国、沖縄の「県政分断」図る 知事のヘリパッド容認で、辺野古の県軟化も狙う

沖縄県東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場の部分返還計画を巡り、翁長雄志沖縄県知事は28日、「苦渋の選択」と表現しつつ、返還条件とされる同訓練場内のヘリパッド(ヘリコプター着陸帯)の新設を事実上容認する姿勢を初めて示した。建設の是非に対する姿勢の曖昧さを政府に突かれた格好だ。米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設計画に反対する「オール沖縄」勢力の中には翁長知事への不信の声もくすぶる。政府側には、辺野古新基地建設問題での翁長県政の姿勢軟化に弾みを付けたいとの思惑も垣間見える。

「苦渋の選択というと理解できない方がたくさんいるが、北部訓練場も苦渋の選択の最たるものだ」。翁長知事はそう答えた。ある与党県議は「選択といっても、SACO(日米特別委員会最終報告)の着実な実施と言う知事が過半の返還を断るわけにはいかない。米軍輸送機オスプレイへの反対や(再実施を求めている)環境アセスに関する立場も変わってはいない」とおもんぱかる。

だが県政野党の自民党県議の一人は「なぜこのタイミングか。年末の予算や税制改正も視野に入れたリップサービスか」と真意をいぶかる。発言は公約違反だとの認識を示し「辺野古受け入れも『苦渋の選択』となるのではないか」と皮肉った。

「歓迎も反対も地獄」

翁長知事はこれまで工事を強行する政府の「手法」は批判してきたが、建設自体に反対かどうかの問いには「分かりましたという状況ではない」と曖昧な発言を繰り返していた。

ヘリパッド工事自体への知事の曖昧な姿勢の背景について、県幹部は「SACO合意は沖縄の負担軽減になるというのが県の立場だ。建設に反対すればSACOの枠組みの否定につながりかねない。『県は基地返還を望んでいない』と国に利用されるリスクがある」と説明する。

一方、県政与党や知事を支える「オール沖縄」勢力の一部からは、県が配備撤回を求めるオスプレイの運用を前提としたヘリパッドの建設に知事が反対しないのは矛盾しているとの批判の声も出ていた。

ヘリパッドの年内完成の日程は目前に迫る。政府が北部訓練場の過半返還の取り組みをアピールする中、知事周辺は「この状況を歓迎しても、反対しても地獄だ。政府の分断策に利用されかねない」と頭を抱える。

“変節”歓迎

「容認は当然だ。だがこれまではっきりと反対と言っていなかったから良いことだ」。防衛省関係者は声を上ずらせ、これまで政府を批判していた翁長知事の“変節”を歓迎してみせた。政府・自民党関係者からは「次はオール沖縄の分裂だ」との声も上がる。

政府は、知事を支える「オール沖縄」内でのヘリパッド建設の是非を巡る温度差を察知し、そこにくさびを打ってきた。安倍晋三首相は今年9月の所信表明で「20年越しで実現させる」と宣言し、当初予定を前倒しして年内のヘリパッド完成へと計画を変更させた。環境に負荷の大きい工法に変更してまで工期短縮を優先させ、県の反対要請を押し切って工事を強行、翁長県政への圧力を強めていた。

政府には知事のヘリパッド建設容認を辺野古の“推進力”につなげようとする思惑も見え隠れするが、「革新」サイドの県政与党関係者は知事の今回の「容認」は織り込み済みとする。

「ヘリパッドの工事はなかなか止められないが、アセスやオスプレイを使わせないことで、実質的に運用を止めることができればいい」と今後の県対応に期待する声も上がる。

ただ、県が東、国頭両村と合意したオスプレイ対象の環境影響評価(アセス)再実施とオスプレイ配備撤回の要請について、防衛省幹部は「知事が今回容認したからアセスを認めるということにはつながらない」と冷静な口調で否定した。


11月29日 沖縄タイムス
翁長知事「苦渋の決断」:野党、県議会で追及へ

就任2年を前にした28日のインタビューで、翁長雄志沖縄県知事は米軍北部訓練場のヘリパッド建設問題に関し「苦渋の選択だ」と述べた。知事はこれまで北部訓練場を巡り賛否を明確にしておらず、容認の立場を鮮明にした形となった。一方、県政内からは発言は沖縄の基地問題の「本質」を語ったものだとの声が上がる。県政野党は、29日に開会する県議会11月定例会で真意を追及する構えをみせる。

「県のスタンスは何も変わっていない。北部訓練場の返還は歓迎し、オスプレイの使用は反対する。それ以上でも、以下でもない」

インタビュー後、知事の発言を「事実上の容認」とする報道を確認した県幹部は、知事発言に「他意はない」と釈明した。

知事は従来、沖縄の基地問題に関し「あちら立てればこちら立たず」と表現し、県内移設の合意形成など、問題解決の難しさを訴えてきた。幹部の一人は、今回の発言の真意は「北部訓練場に限らず、沖縄の基地問題がいかに難しいかを表現した」と説明。オスプレイの配備撤回、名護市辺野古の新基地建設の断念など、沖縄が求める形で基地問題の解決が進まない現状への「本音」だと強調した。

一方、県関係者は発言だけを切り取れば「容認」と取られても仕方がないとする。その上で、12月22日の返還が確定した以上「ヘリパッド建設が進み、訓練場が返還されるという現実は受け止めざるを得ない」と述べた。

「苦渋だろうがなんだろうが、国として『容認』は大歓迎だ」。政府関係者はこう皮肉った。防衛省は北部振興の一環で東村高江への交付金支出を決めた。防衛省関係者は「訓練場返還にはプラスはあってもマイナスはないことをようやく理解してもらえたのだろう」と指摘。北部訓練場問題を容認することで、辺野古新基地は絶対認めないという姿勢を強調したかったのではないかとも推測する。

一方、6月定例会でヘリパッド建設反対と中止を求める意見書を提案し、賛成多数で可決した県議会与党は、今回の知事発言を慎重に受け止める。

与党幹部は「知事は従来、基地の整理縮小につながるSACO(日米特別行動委員会)合意は認める立場。ヘリパッド建設強行があるにせよ返還されることを否定できないのだろう」と一定の理解を示した。

ただ、別の幹部は「ヘリパッドは辺野古の新基地と連動して使用されるとして反対する意見もある。これまで知事を支えてきた人から厳しい声が出るのは避けられない」とも指摘する。

野党、自民・沖縄の幹部も「年末の予算編成の時期なので、政府との信頼関係を意識し、保守の政治家として現実的な対応をしたのだろう。だが『新基地は造らせない』という公約に期待した県民は裏切られた気持ちになるはずだ」と強調。別の議員は「シュワブ陸上部の工事再開を認めるなど、翁長県政はブレ始めている」として、11月定例会で徹底的に追及する構えだ。


11月29日 沖縄タイムス
知事ヘリパッド容認:オスプレイ撤回と矛盾、市民「公約貫いて」

沖縄平和市民連絡会の北上田毅さんは「ヘリパッドはオスプレイの運用が前提。配備反対ならばヘリパッド容認は矛盾する。公約はどうなったのか。納得いかない」と批判する。

オスプレイ配備撤回を掲げる「オール沖縄」でヘリパッド反対を打ち出せなかったことに「配備撤回の公約が問われている。貫いてほしい」と訴えた。

1999年に「苦渋の選択」で、読谷村楚辺通信所(通称・象のオリ)の金武町キャンプ・ハンセン内への移設を受け入れた元金武町長の吉田勝廣さん(71)は「問題の根本はSACO合意で移設が条件となっていることだ」と指摘する。

返還には移設先が必要で、移設は基地強化にもつながる。「矛盾を抱えながら、行政は選択を迫られ、泣かされてきた。知事も容認したわけではないと思う」とおもんぱかる。一方、「現場で闘っている人たちを考えると知事の発言は理解できない」とも話した。

今後は、ヘリパッドの運用中止や配備撤回につながる取り組みが必要だと強調。「知事は苦渋の選択を迫る政府に対して、毅然たる態度で臨まないといけない」と述べた。

フリージャーナリストの屋良朝博さん(54)は「普天間飛行場の機能を県外国外に持っていくという県の主張に穴が空いた。政府に機能受け入れの容認と取られかねない。政治的な影響は大きい」と指摘する。

海兵隊の航空部隊と訓練場の高江ヘリパッドは連動しているが「県は論理が整理できていない。曖昧になっていた弱点を付かれた」と分析。

県や海兵隊撤退を決議した県議会で「海兵隊の駐留を今後どうするのか」という議論が不足しているとし、「個別施設の移転賛否を示す従来の対処法では、基地問題解決に向けた大きな展望は開けない」と述べた。


11月29日 沖縄タイムス
解説:翁長知事、「公約違反」の批判必至 「苦渋の決断」歴史再び

翁長雄志知事が、米軍北部訓練場のヘリパッド建設で「苦渋の選択の最たるものだ」と発言した。「苦渋の選択」は、歴代の保守系政治家が米軍基地の移設を受け入れる際に繰り返してきた言葉であり、知事が建設を“容認”したとの受け止め方が広がるのは確実だ。知事は出馬前の政策発表で建設反対を明言しており“公約違反”の批判が上がることも避けられない。(政経部・吉田央)

知事が政策発表でヘリパッド建設に反対した論理構成は、こうだ。

オスプレイの配備撤回を求める↓北部訓練場に建設されるヘリパッドではオスプレイが運用される↓自身が撤回を求めるオスプレイが離着陸するのなら、建設は認められない。

このとき知事と政策担当者は、建設と引き換えに約4千ヘクタールの広大な米軍基地が返還される重みを理解しながらも、新たな基地機能強化への反対を分かりやすく訴えることを重視した。

もともと、知事を支える政治勢力の「オール沖縄」は(1)普天間飛行場の県内移設断念(2)オスプレイの配備撤回-を求める「建白書」の理念で保革が集結しており、ヘリパッド建設は含まれていない。

特に、知事を支援する保守系の勢力内には「大規模な基地返還が実現するなら、基地内移設はやむを得ない」との見方がある。知事周辺には辺野古新基地とヘリパッドの両方に反対すれば、革新勢力と一体化するとの懸念もあった。

こうした事情から、知事は移設を強行する政府の手法を批判しつつ、建設反対の表明は控えてきた。ただ、ヘリパッド建設は米軍基地返還の代わりに、県内へ代替施設を強いるという、沖縄の負担軽減が遅れる典型的な構図だ。

知事が選挙戦の政策に建設反対を掲げていた事実も重く、29日に始まる県議会11月定例会で整合性を問われることは必至だ。


11月26日 沖縄タイムス
辺野古陸上工事、年内にも再開へ シュワブ内隊舎建設、沖縄県も容認

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キャンプ・シュワブ内で陸上ヤードの整備作業=2015年10月29日

名護市辺野古への新基地建設を巡る訴訟の和解条項について協議する「政府・沖縄県協議会」の第4回作業部会が25日、首相官邸で開かれた。県はキャンプ・シュワブ陸上部分の工事のうち、隊舎2棟について再開を認めた。防衛省は年内にも工事を再開したい考え。

一方、県が求めていた辺野古沖の臨時制限区域内の漁船やプレジャーボートの通航について、国は制限区域を維持したまま通航ができるようにすると回答。事前の申告制にする予定で、県の想定していた自由な航行となるかは不透明だ。

会合後、安慶田副知事は記者団に、8月末の前回の会合後、政府から隊舎についての説明と資料提供があり、県が現地で確認したと説明。「隊舎は辺野古新基地建設の施工区域外。老朽化した隊舎を建て替えるものであることが確認された。埋め立て工事と直接関係ないと判断し、中止を求めないことにした」と語った。着工前に沖縄防衛局から県へ連絡するという。

米軍北部訓練場のヘリパッド建設について県は、新型輸送機MV22オスプレイによる環境影響評価(アセス)の再実施を要請した。安慶田副知事は、オスプレイの定期整備拠点となる木更津(千葉県)や陸上自衛隊が導入する佐賀では、地元の求めに応じ試験飛行がなされた点を挙げ「沖縄県でできないのはおかしい」と国の姿勢を疑問視した。

菅義偉官房長官は会見で、アセス再実施のほかに、ヘリパッドの本格運用までにオスプレイによる騒音調査の要望があったとし、「騒音調査については県からの要望を踏まえ、米側と調整していきたい」と述べた。

11月26日 琉球新報
沖縄県、シュワブ陸上工事を容認 「埋め立てと関係せず」

政府と沖縄県は25日、辺野古代執行訴訟の和解に基づく「政府・沖縄県協議会」の第4回作業部会を官邸で開いた。政府側が求めていた米軍キャンプ・シュワブ陸上部の一部工事再開について、県は辺野古新基地建設とは関係ないとして受け入れた。年内にも工事再開の見通し。米軍北部訓練場のヘリパッド建設を巡り県が求める米軍輸送機MV22オスプレイの運用に伴う環境影響評価は杉田和博官房副長官が「早急に検討して返事をしたい」と述べた。県が解除を求めていたシュワブ沿岸域の「臨時制限区域」については、漁船などの通行は政府側が容認した。

政府と県は年明けにも第5回作業部会を開く方針でも一致した。

シュワブ陸上部の隊舎2棟の工事再開について安慶田光男副知事は「(新基地建設の)埋め立て工事と直接関係ないと判断した」と述べ、工事の中止を求めない考えを示した。

臨時制限区域の通行可能時期は今後調整を進めていく。

安慶田副知事は協議会終了後、記者団に対して「準備の出来次第(通行できるように)するということだったので一定の評価をしたい」と述べた。

県がシュワブ陸上部分の工事再開を認めたことについて、中嶋浩一郎沖縄防衛局長は「政府としては早期に陸上施設の工事を再開したいと考えており、再開後は周辺への影響を最小限にし、安全にも十分配慮して工事を進めていく」とのコメントを出した。

11月25日 琉球新報
シュワブ陸上、工事再開へ 県が容認、政府と作業部会

政府と県は25日午前、辺野古代執行訴訟の和解に伴う第4回の作業部会を首相官邸で開いた。政府側が求めていたキャンプ・シュワブ陸上部分の工事の再開について、安慶田光男副知事は「(新基地建設の)埋め立て工事と直接関係ないと判断した」などとして、工事の中止を求めない考えを示した。県が陸上部分の工事を認めたことで、年内にも再開する可能性がある。

北部訓練場のヘリパッド建設を巡り、県が求めている垂直離着陸輸送機MV22オスプレイを用いた環境影響評価の再実施について、政府側から出席した杉田和博官房副長官は「早急に検討して返事をしたい」などと述べ、検討していく考えを示した。キャンプ・シュワブ沿岸域の「臨時制限区域」を巡り、漁船やプレジャーボートが通行することを政府側が容認した。時期については今後調整を進めていく。
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Author:ryukyuheiwa

(2017年1月20日より)

「平和な島に自衛隊・米軍はいらない!」

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奄美・与那国・宮古・石垣への自衛隊の配備に反対します。。


自衛隊と米軍は一体、離島の闘いに連帯を! 琉球弧での陸海空自衛隊の軍事要塞化への動きは、辺野古新基地建設とつながっています

2015年2月27日「下地島空港を軍事利用しないよう求める」県庁前集会


全国の闘う仲間にお笑いを! 「伝説の闘うエンターテイナー」
ぶつはらゆきお<宮古島映像PR>


ブログ記事へ:「伝説の闘うエンターテイナー」ぶつはらゆきお
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稲川宏二さん 与那国島からの報告2016年「宮古島・石垣島の自衛隊配備を止めよう!3・30東京集会」で


ブログ記事へ:与那国イソバの会の共同代表の稲川宏二さんを悼んで
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真喜志好一さんが動画をアップしました!
「1966年~2015年沖縄の真実」



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「バンタ ドゥナンチマ カティラリヌン!」
与那国島の明るい未来を願うイソバの会+与那国島の自衛隊誘致に反対する住民の会
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石垣島「住民の会」のチラシ4号

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石垣島「住民連絡会」のチラシ1号

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石垣島「住民連絡会」のチラシ2号

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3.19宮古島はどうなる?講演会実行委員会のチラシ

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宮古島平和運動連絡協議会のチラシ
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