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「集団自決」を追記、圧倒的なシェアを持つ出版社が記述を復活、山川出版が高校日本史Bで。

Ryuukyuuheiwaより:




「軍命」なき記述、不十分 教科書に「集団自決」復活

「集団自決」や住民虐殺の記述が削除された高校教科書「詳説日本史B」を発行する山川出版社に対し「9・29県民大会決議を実現させる会」は記述復活を求めてきた。 山川出版も日本史Aでは、「日本軍によって壕を追い出されたり、あるいは集団自決に追いこまれた住民もあった」と記述している。

「集団自決」を巡っては06年度の検定で、日本軍による「強制」との記述が認められなくなった。「強制の主体が日本軍」という点を明確にするようにさらに改善を求めていく必要がある。



12月2日 沖縄タイムス
社説:山川「集団自決」復活 実相記述まだ足りない

来春から使われる高校日本史の教科書で、全国のシェア5割を占める山川出版「詳説日本史 改訂版」の中に、沖縄戦の「集団自決」に関する記述が復活した。

同社は、2005年度検定に申請した教科書から「集団自決」の記述をなくしており、復活は10年ぶりとなる。教科書大手による記述復活は、教育現場への影響が大きく一定の評価はできる。

教科書・参考書のほか歴史一般書を多く扱う同社は、02~06年版教科書で沖縄戦の特色として「日本軍将兵と島民は本島の南端に追いつめられ、看護要員の女学生たち(『ひめゆり隊』など)の悲劇や、日本軍の島民に対する残虐行為・集団自決の強要などが生じた」と記述していた。

それが一転、07年版から「日本軍の残虐行為」や「集団自決の強要」の記述が消えた。

符合するのは、同年版教科書の検定作業が行われる05年に、一部の研究者団体が教科書から「集団自決は軍命」とする記述の削除を求める決議をしたことだ。教科書問題に詳しい専門家は「皇軍の復権を目指す勢力の台頭を同社が忖度(そんたく)したのではないか」とみる。

今回、復活したとはいえ「島民を巻き込んでの激しい地上戦となり、『集団自決』に追い込まれた人びとも含めおびただしい数の犠牲者を出し」とする記述は、06年版以前に比べれば不十分だ。

沖縄タイムスは今回、同社に「集団自決」記述復活の経緯や意図を問い合わせたが、1日現在、回答はない。

大手の教科書から「集団自決」の記述が消えた影響は大きかった。

翌06年度に文部科学省は「沖縄戦の実態について誤解するおそれのある表現」として、「集団自決」における「軍命」を認めないとする検定意見を付けた。その結果、他出版社の教科書から軍の強制性を示す記述が一掃されたことは記憶に新しい。

「集団自決」は、沖縄戦の実相を知る上で重要な鍵となる。米軍への投降を許さなかった日本軍が、住民に手りゅう弾を渡すなどして発生。「強制集団死」とも称され、戦場での住民犠牲の一端や軍隊の残虐性を示す歴史的事実だ。

史実を隠すことにつながる文科省検定に異議を唱えようと07年に開かれた「教科書検定意見の撤回を求める県民大会」には、復帰後最多となる約11万人(主催者発表)が参加した。

同年12月、文科省は「集団自決」に軍の関与を認める各社の記述を了承したが、軍の強制性を排除する検定意見はいまだ撤回されていない。そのため現在の高校歴史教科書は「なぜ集団自決が起きたのか」という子どもたちの疑問に、答えることができていない。

歴史をありのままに知り、学ぶことは歴史教育の原点だ。特に沖縄戦をはじめとする戦争の体験は、今の社会のありように深くかかわっている。それを鑑みれば、史実を過不足なく伝える記述こそが、平和な未来へつながるバトンとなる。


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12月1日の琉球新報紙面


12月1日 琉球新報
強制性明記要請へ 山川「集団自決」追記で9・29実現させる会

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山川出版社の追加訂正に関し記者会見する「9・29県民大会決議を実現させる会」のメンバーら=1日午前、県庁記者クラブ

2017年度から使用される山川出版社の高校歴史教科書「詳説日本史B改訂版」で、同社の訂正申請によって沖縄戦の「集団自決」(強制集団死)の記述が復活したことに「9・29県民大会決議を実現させる会」のメンバーと仲里利信衆院議員は1日、県庁記者クラブで会見した。同会は「一部ではあるが大きな山が動いたという実感はある」(同会世話人の仲西春雅県高校PTA連合会会長)と一定の評価をしたが、日本軍の強制性が明確ではないことや「住民虐殺」の記述が復活していないことなどから、同社に対し引き続き要請していく方針を示した。

同会によると、今回の追加訂正により主要な高校歴史教科書では「集団自決」の記述がなされたことになるという。

会見で仲里衆院議員は、今回の追加訂正に関する文部科学省の見解について質問主意書を提出する考えを示した。教科書検定基準の改正で、近現代史を取り扱う際には「政府の統一的な見解や最高裁判所の判例がある場合には、それらに基づいた記述がされている」ことが加えられている。

仲里衆院議員は、大江・岩波裁判で「集団自決」への軍関与を認める判決が確定していることを踏まえ、山川出版社の訂正申請を不十分とせず承認した文科省の姿勢をただす考えだ。


12月1日 琉球新報
山川出版「集団自決」を追記 詳説日本史B、文科省に訂正申請

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2017年度から使用される高校の教科書を巡り、3月の教科書検定時に沖縄戦の「集団自決」(強制集団死)を取り上げなかった山川出版社の「詳説日本史B改訂版」について、同社が「集団自決」があったことの記述を追加する訂正をしていたことが30日までに分かった。

文部科学省によると、9月5日に山川出版社から訂正申請が出され、同省は10月3日に承認した。訂正した内容では、コラムの沖縄戦に関する記述に「『集団自決』に追い込まれた人びとも含め」との文言が追加された。訂正理由について、山川出版社は「誤記」と説明している。

沖縄戦の「集団自決」(強制集団死)について、歴史教科書に日本軍による強制性を明記するよう活動している「9・29県民大会決議を実現させる会」は、「集団自決」や住民虐殺の記述が削除された高校教科書「詳説日本史B」を発行する山川出版社に対し、記述復活を求めてきた。

同会の高嶋伸欣琉球大名誉教授は「まだ不十分だが、沖縄の世論で、一部でも大切な記述が復活された意義は大きい」とした。


12月1日 沖縄タイムス
教科書に沖縄戦「集団自決」 10年ぶり復活 日本史最大手の山川出版

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来春から使われる高校日本史教科書で、山川出版が日本史Bの「詳説日本史 改訂版」で沖縄戦「集団自決(強制集団死)」に関する記述を復活させたことが30日分かった。同教科書は、主に普通科高校などが使う日本史Bの中でシェア6割を占めるが、2007年度以降に供給された本からは記述がなくなり、沖縄戦体験者らが復活を求めていた。

ことし9月5日に山川出版が訂正申請し、10月3日に文部科学省が承認した。

記述が復活したのは、沖縄戦に関するコラム。検定に通った段階では「(略)島民を巻き込んでの激しい地上戦となり、おびただしい数の犠牲者を出し、6月23日、組織的な戦闘は終了した」との表現で「集団自決」への言及はなかったが、変更後は「(略)島民を巻き込んでの激しい地上戦となり、『集団自決』に追い込まれた人びとも含めおびただしい数の犠牲者を出し、6月23日、組織的な戦闘は終了した」と修正された。

「9・29県民大会決議を実現させる会」は同社に対し、日本軍による「集団自決」や住民虐殺について追記するようこれまで繰り返し求めており、8月にも文書を送付していた。

「集団自決」を巡っては、06年度の検定で、日本軍による「強制」との記述が認められなくなった。一方、山川出版はこれに先立ち、05年度検定に申請した本から自主的に記述をなくしていた。

教科書検定問題に詳しい高嶋伸欣琉球大学名誉教授は「遅きに失した感もあるが、圧倒的なシェアを持つ出版社が記述を復活した意味は大きい。沖縄の地道な活動が功を奏した」と評価した上で、「強制の主体が日本軍という点が明確でなく、さらに改善を求めていく必要がある」と指摘した。

専門高校などが主に使う日本史Aでは、山川出版も「日本軍によって壕を追い出されたり、あるいは集団自決に追いこまれた住民もあった」と記述している。


12月1日 沖縄タイムス
解説:「軍命」なき記述、不十分 教科書に「集団自決」復活

山川出版が「集団自決(強制集団死)」の記述を復活させた。圧倒的なシェアを持つ教科書が沖縄戦の象徴的な出来事を扱わない、という事態が回避された意義は大きい。ただ「集団自決」に追いこんだ主体が日本軍という重要な点が抜けており、歴史の本質を学ぶには不十分だ。

同社が「詳説日本史」から自主的に「集団自決」の記述をなくしたのは2005年度の検定申請本から。日本軍の「強制」記述を書き換えさせた06年度検定よりも前のことであり、検定によって削除された記述の復活という運動からは外れがちだった。しかし同教科書の採択は毎年約30万人分に上る。近年では、山川出版への働き掛けが最優先との見方が強まっていた。

教科書記述の復活や検定意見の撤回などを求めた2007年9月29日の県民大会以降、多くの教科書会社は「軍命」や「強制」に近い記述に戻している。

「9・29県民大会決議を実現させる会」などの地道な取り組みが、教科書会社や世論を動かしてきたのは間違いない。

しかし「集団自決」に追いこんだのが「だれか」を明確にする視点は、この運動の出発点だ。県民大会から来年で10年。各教科書会社には、史実を踏まえた正しい記述をする努力がさらに求められる。(社会部・鈴木実)

<今春の検定に通った各社の「集団自決(強制集団死)」に関する記述>

清水書院

味方であるはずの日本軍による県民の殺害、「集団自決」の強要などの悲劇も生じた

東京書籍

日本軍によって「集団自決」に追いこまれたり、スパイ容疑で虐殺された一般住民もあった

実教出版

日本軍は県民を壕から追い出してアメリカ軍の攻撃にさらしたり、沖縄の言葉で話をするとスパイの容疑で殺害したりした。日本軍は手榴弾を配るなどして、800人以上の県民を「集団自決」(強制集団死)に追いこんだ

第一学習

スパイ容疑や作戦の妨げになるなどの理由で、日本軍によって殺された人もいた。日本軍は住民の投降を許さず、さらに戦時体制下の日本軍による住民への教育・指導や訓練の影響などによって、「集団自決」に追いこまれた人もいた

上記は日本史Aの記述。今春の検定では日本史Aが主で、日本史Bは山川出版以外なかった。


sinpou2016 12016
12月1日の琉球新報紙面

12月1日 琉球新報
強制明記なく「不十分」 山川出版「集団自決」 実現させる会指摘

山川出版社の高校歴史教科書「詳説日本史B改訂版」で、これまで記述がなかった沖縄戦の「集団自決」(強制集団死)の記述が追加訂正された。ただ、日本軍の強制性明記や「住民虐殺」の記述はなされておらず、「9・29県民大会決議を実現させる会」からは「半歩前進だが、まだまだ不十分」との声が上がっている。

同会によると、同社の「詳説日本史B」は2005年度検定時から「集団自決」と「住民虐殺」が削除され、その後も記述が復活していなかった。17年度使用教科書需要数では同社の「詳説日本史B改訂版」「詳説日本史B」を合わせた占有率が約6割となっている。

同会の福元勇司県高教組委員長は「コラムではあるが、『集団自決』の記述が復活したのは半歩前進だ。強制性や『住民虐殺』の記述復活への道筋につなげたい」と話した。高嶋伸欣琉球大名誉教授は「05年から(「集団自決」の)記述がない教科書が発行され、その間の高校生は学ぶことができなかった。アフターケアが必要だ」と指摘した。
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Author:ryukyuheiwa

(2017年1月20日より)

「平和な島に自衛隊・米軍はいらない!」

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奄美・与那国・宮古・石垣への自衛隊の配備に反対します。。


自衛隊と米軍は一体、離島の闘いに連帯を! 琉球弧での陸海空自衛隊の軍事要塞化への動きは、辺野古新基地建設とつながっています

2015年2月27日「下地島空港を軍事利用しないよう求める」県庁前集会


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稲川宏二さん 与那国島からの報告2016年「宮古島・石垣島の自衛隊配備を止めよう!3・30東京集会」で


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