辺野古」県民投票の民意尊重し、辺野古新基地建設断念を!
- 2019/06/02
- 12:38
Ryukyuheiwaより:
関連記事:民意無視許すな!県民投票前から「辺野古」継続、3月4日には辺野古K8護岸着工。
http://ryukyuheiwa.blog.fc2.com/blog-entry-733.html
5月25日奄美市で、
「ストップ辺野古埋め立て・辺野古新基地建設阻止」奄美地区総決起集会

5月26日の琉球新報紙面
5月26日 南海日日
辺野古軟弱地盤、海砂採取も懸念 奄美市で総決起集会

頑張ろう三唱で気勢を上げた奄美地区総決起集会の参加者=25日、奄美市名瀬
「ストップ辺野古埋め立て・辺野古新基地建設阻止」奄美地区総決起集会(辺野古土砂搬出反対全国連絡協議会主催)が25日、奄美市内のホテルであった。沖縄、奄美の市民団体の代表ら3氏が、名護市辺野古の米軍新基地建設をめぐる軟弱地盤問題や、奄美大島への陸上自衛隊奄美警備隊配備をテーマに講演。辺野古埋め立て用の土砂搬出阻止へ連携を強化する決議文を採択した。
同協議会は奄美を含む辺野古の埋め立て用土砂採取予定地の7団体で2015年に発足。現在18団体。決起集会は、同日に国会周辺で行われた「5・25国会包囲行動」(基地の県内移設に反対する県民会議など主催)と連動した全国総行動の一環。集会には全国から来島したメンバー約30人を含め約100人が参加した。
講演した奄美の自然と文化を守る奄美会議事務局長の城村典文氏は、奄美大島への陸自配備に対して、基地が整備された森に希少な動植物がすんでいたと説明。「災害救助のためであり、戦のための自衛隊ではないと奄美の島民が声を張り上げていかないといけない」と強調した。
沖縄平和市民会議の北上田毅氏は、辺野古の埋め立て予定海域の大浦湾で明らかになった軟弱地盤問題で、地盤改良工事に650万立方㍍の膨大な砂が必要になることや、工期の長期化と深刻な環境破壊を指摘し、「豊かな自然が残る大浦湾で工事が許されるのか」と訴えた。
奄美大島からの土砂搬送によって、ハイイロゴケグモやオオキンケイギクなど特定外来生物の侵入につながると懸念を示した。
ピースデポ共同代表の湯浅一郎氏は軟弱地盤改良工事のために、沖縄県内外の海砂採取による供給が考えられると指摘。海底に生息する生物を根こそぎ吸い取る海砂採取は生態系に深刻な影響を及ぼすとして、「新たな緊急課題として海砂の供給を止める運動が必要」と呼び掛けた。
集会に先立ち同協議会の総会があった。26日は島内で土砂採石場や自衛隊基地などの視察がある。
防衛局「辺野古軟弱地盤改良」で入札開始

4月30日の琉球新報紙面



本部町塩川から辺野古埋め立て土砂の搬出再開


4月26日の琉球新報紙面



4月26日の沖縄タイムス紙面
4月25日 琉球新報
本部塩川地区から辺野古埋め立て土砂を搬出 市民ら抗議

土砂を載せた大型車の前で、建設に抗議する市民ら。写真奥は接岸した台船=25日午前8時20分ごろ、本部町の本部港塩川地区
米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設工事で、政府は25日、本部町の本部港塩川地区から埋め立て用土砂の搬出作業を始めた。
午前7時24分、土砂を積んだトラックが港に到着した。周辺では工事に反対する市民らが抗議活動を展開している。
4月25日 沖縄タイムス
辺野古の護岸着手から2年 本部町から土砂の搬出開始 政府、埋め立て加速へ

埋め立てが進む名護市辺野古の沿岸部=24日午前11時すぎ
名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄防衛局は25日、本部町塩川地区の岸壁から埋め立て土砂の搬出を開始する。すでに使用している名護市安和の琉球セメント社の桟橋と併せ、大型の運搬船が接岸可能な本部港からの搬出で、埋め立て工事の加速を図る。25日は、防衛局が辺野古で埋め立て区域を囲うための護岸の整備に着手して2年となる。
防衛局は搬出した土砂を辺野古側の埋め立て区域2カ所に投入している。ただ、埋め立て面積は全体の4分の1にとどまっている。残りの大部分を占める大浦湾側では、軟弱地盤の問題を抱える。国は地盤を改良するため、工事の変更を県に申請し、認められなければ建設を進められない状況だ。
防衛局は本部港塩川地区の岸壁と荷さばき施設を使用して土砂の搬出を検討していたが、昨年9~10月の台風の影響で岸壁が破損。港の管理権を持つ本部町が修復までの使用を制限した。防衛局は昨年12月から名護市安和の桟橋から土砂の搬出を開始し、辺野古に投入した。
本部港の岸壁の修復は今年3月に完了し、本部町は港の使用を申請していた46社に使用の許可を通知した。辺野古に関係するのは15社で、4月1日から港を使用できる状態だった。
本部港管理事務所によると24日夕、辺野古に関係する業者から25日に港を使用するとの連絡があった
「島売り」に政治は無理!
衆院沖縄3区補選で屋良氏当選!辺野古再びNO!




4月22日の琉球新報紙面


4月22日の沖縄タイムス紙面


4月21日の琉球新報号外
またもや、何ともおかしい身内どおしの「国交相裁決」
4月5日、「辺野古撤回」取り消し。



4月6日の琉球新報紙面




4月6日の沖縄タイムス紙面

3月30日の沖縄タイムス紙面

3月26日の琉球新報紙面
3月25日 沖縄タイムス
辺野古埋め立て:新たな区域に土砂投入 沖縄県民投票後で初

浜辺で土砂投入に抗議する市民ら=25日午後2時すぎ、名護市辺野古
沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、政府は25日午後2時58分、辺野古側の新たな埋め立て区域②(約33ヘクタール)に土砂を投入した。土砂投入は昨年12月から埋め立てが始まった区域②―1に続き2カ所目で、埋め立ての賛否を問う県民投票で7割の反対が示されて以降、初めて。
沖縄防衛局は国土交通相が昨年8月に県が実施した埋め立て承認撤回の執行停止を決定したことを受け工事を進めている。一方で、玉城デニー知事は撤回は現在も有効との考えを主張している。
県民投票で辺野古反対の民意が示され、玉城知事が安倍晋三首相に工事の中止を求めた中で埋め立てを強行する政府の姿勢は、県内世論の反発だけでなく国会での野党の追及に波及するのは必至だ。
新たに土砂が投入されたのは辺野古側の区域②の面積は約33ヘクタールで、埋め立て区域全体160ヘクタールの2割。隣接する区域②―1と合わせると辺野古側の全域が埋まることになり、埋め立て全体の4分の1となる。
一方で、残りの埋め立て4分の3に当たる大浦湾側では軟弱地盤が確認され、政府は知事に地盤改良のための工事の変更申請を認められなければ埋め立てに着手できない。
軟弱地盤は7万7千本の砂杭(すなぐい)を地盤に打ち込む地盤改良が検討されるが、最大で水面下90メートルの軟弱地盤に対し国内外での工事実績が最大70メートルにとどまることや、大量の砂の調達方法が不透明などの問題がある。
また、仮に工事の変更が承認されたとしても、防衛省の資料では地盤改良に3年8カ月かかるとされている。埋め立てや飛行場施設の整備を合わせると、新基地の完成には少なくとも11年8カ月以上かかる見通しで、県はその間に米軍普天間飛行場の危険性が放置され、事実上の固定化だと指摘している。
3月25日 琉球新報
防衛局が新たな区域に土砂投入開始 25日午後2時58分にトラックが埋め立て予定区域へ

新たな辺野古側の区域②へトラックから投入される土砂=25日午後3時8分、米軍キャンプ・シュワブ沿岸

新たな辺野古側の区域②へトラックから投入される土砂=25日午後3時11分、米軍キャンプ・シュワブ沿岸

米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局は25日午後2時58分、新たな辺野古側の区域への土砂投入を開始した。
埋め立て反対が7割を超えた2月の県民投票以降、新たな区域の埋め立て着工は初めて。
新基地建設に反対する市民たちは海上や米軍キャンプ・シュワブゲート前で抗議の声を上げている。
今回、土砂投入を開始したのは、現在埋め立てを継続している区域②―1とは異なる区域②(約33ヘクタール)。
防衛局は25日午前8時半すぎ、県海岸防災課へ「準備が整ったため、埋め立てに着手する」と電話で通知した。
現場では朝から汚濁防止膜の設置や重機の移動など土砂投入に向けた準備を進めていた。
先立って16日には那覇市の新都心公園で「辺野古新基地建設断念を求める3・16県民大会」が開かれて参加者は主催者発表で1万人に上った。
県民投票の結果が出た後も埋め立てを強行する政府に反発が強まっている。玉城デニー知事は安倍晋三首相と会談した際に埋め立ての中止を求めたが、政府は予定通り25日に土砂投入する旨を伝えていた。
当初は大浦湾側の区域①から埋め立てていく工程を示していたが、昨年12月、計画を変更して辺野古側の区域②―1に土砂投入を始めた。
水深があり軟弱地盤が広がる大浦湾側では地盤改良工事が必要となったためだ。土砂投入の前段となる護岸建設もめどが立たず、一部は設計すら示されていない。
3月25日 琉球新報
ゲート前、500人(主催者発表)が抗議の声 新たな土砂投入通知に怒りのシュプレヒコール

プラカードを掲げ、新たな区域への土砂投入に抗議する市民ら=25日、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前
国の新たな埋め立て工事開始の動きに抗議し、海上に向かってシュプレヒコールを上げる市民ら=25日午前、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ第3ゲート前
米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、政府が新たな埋め立て区域への土砂投入に着手すると県に通知した25日午前、辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前には500人(主催者発表)が集まり、土砂投入への抗議の声を上げた。
午前8時40分ごろ、市民らはゲート前に座り込み、集会が始まった。沖縄平和運動センターの山城博治議長は「政府は(県民投票で)示された多くの民意を工事でおとしめている。県民の意思を一顧だにしない政府にあらん限りの声を上げていこう」と呼び掛けた。
市民たちはメインゲートから大浦湾が見渡せる「第3ゲート」まで行進した。「土砂投入をやめろ」などと訴えた。「第3ゲート」前でも集会を開き「政府は沖縄の声を聞け」「暴走内閣を許すな」などと作業船の浮かぶ海に向かってシュプレヒコールを挙げた。
3月25日 琉球新報
「海を殺すな」「県民の声を無視」 辺野古の浜の集会、政府に怒りの拳

新基地建設現場に「土砂投入反対」とシュプレヒコールをあげる集会参加者=25日午後、名護市辺野古の沿岸部
名護市辺野古の基地建設を巡り、新たな区域の埋め立てに反対の意思を示すため、土砂投入許さない海上大行動浜集会(ヘリ基地反対協議会主催)が25日午後、同市辺野古の海岸で開かれた。
辺野古の基地建設に反対する県内外の人たちが参加し、工事を強硬に推進する政府に怒りの声を上げた。
ヘリ基地反対協議会共同代表の安次富浩氏は「政府は県民投票で示された沖縄県民の声を無視している。絶対に許してはいけない」と強調した。
参加者らは「土砂投入阻止」「海を殺すな」などと書かれたプラカードを掲げ、政府の姿勢を強く批判する登壇者のあいさつに「そうだ」と賛同の意思を示した。
3月25日 琉球新報
官邸前でも抗議の座り込み 新区域への土砂投入中止求め 歌、踊りで工事断念訴える

辺野古新基地建設で新たな区域への土砂投入の中止を求める首相官邸前座り込み行動が25日朝から始まっている。
アコーディオンなどの音色に乗せて「月桃の花」や「芭蕉布」などを歌って辺野古の海を思い起こしながら、新基地建設断念を訴えた。午後には稲嶺進前名護市長も合流する予定。
朝から座り込みに参加した谷藤律子さん(51)=東京都在=は「沖縄をひとりにしてはいけない。沖縄の人たちはこれまでずっと頑張ってこられて、今度は本土にいるわれわれがなんとかしないといけない」と県外で声を上げる必要性を強調した。
舞いで抗議の意思を表現したダンサーの牧瀬茜さん(42)=東京都在=は「戦争のない、基地のない世の中にしたい。沖縄に基地を押しつけている差別の中で、わたしたちの税金で人の命を奪う基地を造ることに加担したくない」と思いを語った。
辺野古の海を土砂で埋めるな!首都圏連絡会が呼び掛けた「沖縄の声を聞け 止めろ!新たな土砂投入連続行動」の一環。24日は都内・池袋で首都圏大集会も催し、約450人が参加した。


県、土砂の投入阻止で提訴へ


3月21日の沖縄タイムス紙面



3月21日の琉球新報紙面
ジュゴンの住みかを奪い、死に追いやってしまい、
軟弱地盤に「ずぶずぶと引き込まれる」辺野古埋め立て、
政府・防衛省はギブアップしたら?

3月20日の琉球新報紙面

3月20日の沖縄タイムス紙面
3月19日 琉球新報
ジュゴン1頭の死骸見つかる 沖縄・今帰仁 美ら島財団などが死因調査へ 沖縄近海には数頭のみ生息

漂着したジュゴンの死骸=19日正午ごろ、今帰仁村の運天漁港
今帰仁村の運天漁港で18日午後5時ごろ、漂着したジュゴンの死骸が見つかった。死骸は尾部の形状などから沖縄防衛局が沖縄近海で確認していた3頭のうち「個体B」と呼ばれるジュゴンとみられる。
死骸は18日午後5時ごろ、漁港の岸壁に漂着しているのが見つかった。漁船で回収し漁港内に冷凍して保管した。体長約3メートル。死骸は村が引き取り、村の冷凍冷蔵施設に保管する。今後、沖縄美ら島財団と連携して死因を調べる。
喜屋武治樹村長は「(死骸が)発見されたのは残念だ。村としては骨格標本などにして保存したい」と語った。
地盤改良用砂「本土」から調達?

3月19日の琉球新報紙面

3月19日の沖縄タイムス紙面
作業ヤード予定地も軟弱地盤



3月18日の琉球新報紙面


3月18日の沖縄タイムス紙面
3月16日、那覇市・新都心公園で、
「土砂投入を許さない!ジュゴン・サンゴを守り、辺野古新基地建設断念を求める3・16県民大会」





3月17日の琉球新報紙面
3月17日 沖縄タイムス
新基地断念を要求 県民大会、県民投票の民意尊重訴え

辺野古新基地建設断念を求め、気勢を上げる県民大会参加者=16日午後3時11分、那覇市・新都心公園
沖縄県名護市辺野古での新基地建設に反対するオール沖縄会議は16日、那覇市の新都心公園で「土砂投入を許さない!ジュゴン・サンゴを守り、辺野古新基地建設断念を求める3・16県民大会」を開催した。主催者発表で1万人超が参加。県民投票の民意を尊重し、新基地建設を日米両政府へ断念するよう訴えるとともに、辺野古の海に投入した埋め立て土砂の撤去、オスプレイの配備撤回、普天間飛行場の即時閉鎖と返還を求めた。
オール沖縄会議の稲嶺進共同代表は「2月の県民投票で民意を示したつもりが、防衛相はその結果が出る前から工事を続行するつもりだったと発言した。そんなバカな話があるのか」と憤った。高里鈴代共同代表は「県民の示した民意を一顧だにせず、政府は工事を強行している。私たちはこの時点で何をすべきか、どう行動するかを改めて考えたい」と呼び掛けた。
オール那覇の会共同代表の城間幹子那覇市長は「翁長雄志前知事はヌチカジリチバラナヤーサイ(命の限り頑張りましょう)と言い続けた。魂の言葉であり、命ある限りぶれることない信念を貫く強い覚悟を感じた。次は私たちが覚悟を示す番だ」と語った。
謝花喜一郎副知事は玉城デニー知事のあいさつを代読、「辺野古埋め立てに絞った民意が初めて示された県民投票は極めて意義がある。辺野古が唯一と政府がこだわることこそ、普天間の固定化につながる。私は辺野古埋め立て反対の民意を尊重し、揺らぐことなく闘い続ける」と話した。
大会決議では、工事を強行する政府を「民主国家として恥ずべき行為で、断じて許すことはできない」と批判した。
代表らは19日に上京し、関係機関に決議文を手渡し、要請する。沖縄防衛局は25日、2カ所目の埋め立て区域に土砂を初めて投入する予定で、オール沖縄会議は同日、キャンプ・シュワブゲート前で、「土砂投入を許さない県民大行動」を開き、抗議する。
3月17日 沖縄タイムス
社説:新基地反対県民大会 沖縄は合意していない
辺野古の新基地建設断念を求める「3・16県民大会」(オール沖縄会議主催)が那覇市の新都心公園で開かれた。強い日差しが照り付ける中、テーマカラーの「辺野古ブルー」に合わせ、青色の帽子や服を身に着けた多くの人たちが集まった。
新基地の是非を問う県民投票で、投票総数の7割を超える43万4273人が「反対」の民意を示した。にもかかわらず、政府は投票結果を一切顧みず、翌日から埋め立て工事を続行した。
岩屋毅防衛相に至っては国会で、結果にかかわらず工事を進めることを県民投票の前に決めていた、と答弁した。県民を愚(ぐ)弄(ろう)することを平気で言ってのけたのである。
本来なら安倍晋三首相はそのような発言をする防衛相を罷免すべきであるが、首相自身が事前に了解していたことも明らかになった。沖縄を除く46都道府県で、こんなにも民意が無視されたことがかつてあっただろうか。
政府は今月25日には新たな区域で土砂投入すると通告している。そんな中での県民大会である。参加者は「土砂投入をやめろ!」「民意は示された!」と書かれたメッセージボードを掲げ、沖縄の民意を押しつぶそうとする政府の姿勢を批判した。
県民投票の結果と工事の長期化が明らかになったことによって、辺野古問題はこれまでとまったく異なる段階に入った。
民主主義をまっとうな軌道に戻すための取り組みを全国に押し広げるべきである。
米軍普天間飛行場の一日も早い危険性除去のために新基地を建設するという政府の論理は破綻している。
大浦湾に広がる軟弱地盤の改良に政府は3年8カ月かかることを認めた。当初、運用までに8年としていたが、最短でも11年8カ月かかる。軟弱地盤の水深は最大90メートルで過去に例のない工事となる。想定通りに進む保証はない。
砂杭(すなぐい)は約7万7千本と膨大で、砂は県内の砂利採取量の3~5年分に相当する。県外から調達しなければならないが、外来種の侵入などで環境への影響が懸念される。
これらは元知事の埋め立て承認後に判明した事実である。環境アセスメントを一からやり直すべきである。
建設予定地周辺には辺野古断層と楚久断層が存在すると複数の専門家が指摘している。地震を引き起こす恐れもある。滑走路などの損壊、弾薬庫が爆発すれば周辺住民に大きな被害が及びかねない。
辺野古・大浦湾には5千種をゆうに超える生物が確認され、うち262種は絶滅危惧種だ。ジュゴン2頭が行方不明になっている。生物多様性に富んだ貴重な自然環境が失われようとしている。
最終的な工期も総事業費もまったく見通せず、結局のところ、普天間返還の時期も不透明なのである。
玉城デニー知事は日米両政府に県を加えた3者協議の設置を求めている。政府は否定的だが、それすらできないようなら安倍政権は現状打開の当事者能力を欠いている。主権者が打開する以外にない。
3月17日 琉球新報
社説:新基地断念県民大会 民意無視もう許されない
県民投票で明確に示された民意を無視し、名護市辺野古で新たな米軍基地の建設を強行する政府に対して、憤りと抗議の声が相次いだ。
那覇市の新都心公園で「土砂投入を許さない! ジュゴン・サンゴを守り、辺野古新基地建設断念を求める3・16県民大会」が開かれた。
県民投票後、初めてとなる大規模な集会だ。主催者発表で1万人が参加した。会場には大会カラーの「辺野古ブルー」に身を包んだ幅広い世代の姿があり、新基地建設は決して許さないという強い決意がみなぎっていた。
登壇者は民主主義の危機を口々に訴えた。顕著だったのは、県民投票でけん引役を果たした若い世代のあいさつだ。
瑞慶覧長風さんは「琉球処分から140年。この島には民主主義は適用されているのでしょうか」と安倍政権の対応に疑問を呈した。川崎将吾さんは「なぜ沖縄が何十年も声を上げ続けているのか」として「おじい、おばあにお願いです。あなたの経験を話してください」と歴史体験の次世代への継承を呼び掛けた。
吉居俊平さんも世代間のつながりに言及し「あらゆる世代と手を取り合って沖縄から基地をなくしていこう」と幅広い結集を強調した。
地元の民意を顧みず、力でねじ伏せて基地建設を強行する政府の姿勢は、米統治下の「銃剣とブルドーザー」を想起させる。抑圧者が米国から日本に入れ替わっただけで、強権ぶり、横暴さは目に余る。
岩屋毅防衛相が「沖縄には沖縄の民主主義があり、国には国の民主主義がある」と語り、いみじくも無意識の差別を露呈させたように、政府の目には沖縄は軍事植民地としか映らないのだろう。
そうでもなければ、総工費も工期もはっきりしない公共工事を進める愚はできまい。
辺野古新基地は、完成が全く見通せない不確実な公共工事だ。軟弱地盤や活断層などが次々と判明し、現行の技術で物理的に工事が可能かも政府はつまびらかにしない。
当初は認めていなかった軟弱地盤については、この期に及んでやっと公表した。新基地完成後に20年間で40センチ地盤沈下する恐れも認めた。
海面から最大90メートルの深さに広がる大浦湾のマヨネーズ状の軟弱地盤は、改良するのに3年8カ月もかかる。政府が当初見込んでいた8年(埋め立て5年、施設整備3年)が、最速でも11年8カ月を要することになる。ただ、国の計画変更申請を県が承認する可能性は厳しく、さらに長期化するのは必至だ。
安倍政権はもはや、普天間飛行場の危険性除去よりも、辺野古新基地の建設を目的化してしまっている。
25日には新たな区画に土砂投入を強行する予定だ。地元の民意を踏みにじり、差別的な工事を進めるのは断じて許せない。
埋め立てを即刻中止すべきだ。沖縄は植民地ではない。
関連記事:民意無視許すな!県民投票前から「辺野古」継続、3月4日には辺野古K8護岸着工。
http://ryukyuheiwa.blog.fc2.com/blog-entry-733.html
5月25日奄美市で、
「ストップ辺野古埋め立て・辺野古新基地建設阻止」奄美地区総決起集会

5月26日の琉球新報紙面
5月26日 南海日日
辺野古軟弱地盤、海砂採取も懸念 奄美市で総決起集会

頑張ろう三唱で気勢を上げた奄美地区総決起集会の参加者=25日、奄美市名瀬
「ストップ辺野古埋め立て・辺野古新基地建設阻止」奄美地区総決起集会(辺野古土砂搬出反対全国連絡協議会主催)が25日、奄美市内のホテルであった。沖縄、奄美の市民団体の代表ら3氏が、名護市辺野古の米軍新基地建設をめぐる軟弱地盤問題や、奄美大島への陸上自衛隊奄美警備隊配備をテーマに講演。辺野古埋め立て用の土砂搬出阻止へ連携を強化する決議文を採択した。
同協議会は奄美を含む辺野古の埋め立て用土砂採取予定地の7団体で2015年に発足。現在18団体。決起集会は、同日に国会周辺で行われた「5・25国会包囲行動」(基地の県内移設に反対する県民会議など主催)と連動した全国総行動の一環。集会には全国から来島したメンバー約30人を含め約100人が参加した。
講演した奄美の自然と文化を守る奄美会議事務局長の城村典文氏は、奄美大島への陸自配備に対して、基地が整備された森に希少な動植物がすんでいたと説明。「災害救助のためであり、戦のための自衛隊ではないと奄美の島民が声を張り上げていかないといけない」と強調した。
沖縄平和市民会議の北上田毅氏は、辺野古の埋め立て予定海域の大浦湾で明らかになった軟弱地盤問題で、地盤改良工事に650万立方㍍の膨大な砂が必要になることや、工期の長期化と深刻な環境破壊を指摘し、「豊かな自然が残る大浦湾で工事が許されるのか」と訴えた。
奄美大島からの土砂搬送によって、ハイイロゴケグモやオオキンケイギクなど特定外来生物の侵入につながると懸念を示した。
ピースデポ共同代表の湯浅一郎氏は軟弱地盤改良工事のために、沖縄県内外の海砂採取による供給が考えられると指摘。海底に生息する生物を根こそぎ吸い取る海砂採取は生態系に深刻な影響を及ぼすとして、「新たな緊急課題として海砂の供給を止める運動が必要」と呼び掛けた。
集会に先立ち同協議会の総会があった。26日は島内で土砂採石場や自衛隊基地などの視察がある。
防衛局「辺野古軟弱地盤改良」で入札開始

4月30日の琉球新報紙面



本部町塩川から辺野古埋め立て土砂の搬出再開


4月26日の琉球新報紙面



4月26日の沖縄タイムス紙面
4月25日 琉球新報
本部塩川地区から辺野古埋め立て土砂を搬出 市民ら抗議

土砂を載せた大型車の前で、建設に抗議する市民ら。写真奥は接岸した台船=25日午前8時20分ごろ、本部町の本部港塩川地区
米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設工事で、政府は25日、本部町の本部港塩川地区から埋め立て用土砂の搬出作業を始めた。
午前7時24分、土砂を積んだトラックが港に到着した。周辺では工事に反対する市民らが抗議活動を展開している。
4月25日 沖縄タイムス
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埋め立てが進む名護市辺野古の沿岸部=24日午前11時すぎ
名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄防衛局は25日、本部町塩川地区の岸壁から埋め立て土砂の搬出を開始する。すでに使用している名護市安和の琉球セメント社の桟橋と併せ、大型の運搬船が接岸可能な本部港からの搬出で、埋め立て工事の加速を図る。25日は、防衛局が辺野古で埋め立て区域を囲うための護岸の整備に着手して2年となる。
防衛局は搬出した土砂を辺野古側の埋め立て区域2カ所に投入している。ただ、埋め立て面積は全体の4分の1にとどまっている。残りの大部分を占める大浦湾側では、軟弱地盤の問題を抱える。国は地盤を改良するため、工事の変更を県に申請し、認められなければ建設を進められない状況だ。
防衛局は本部港塩川地区の岸壁と荷さばき施設を使用して土砂の搬出を検討していたが、昨年9~10月の台風の影響で岸壁が破損。港の管理権を持つ本部町が修復までの使用を制限した。防衛局は昨年12月から名護市安和の桟橋から土砂の搬出を開始し、辺野古に投入した。
本部港の岸壁の修復は今年3月に完了し、本部町は港の使用を申請していた46社に使用の許可を通知した。辺野古に関係するのは15社で、4月1日から港を使用できる状態だった。
本部港管理事務所によると24日夕、辺野古に関係する業者から25日に港を使用するとの連絡があった
「島売り」に政治は無理!
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4月22日の琉球新報紙面


4月22日の沖縄タイムス紙面


4月21日の琉球新報号外
またもや、何ともおかしい身内どおしの「国交相裁決」
4月5日、「辺野古撤回」取り消し。



4月6日の琉球新報紙面




4月6日の沖縄タイムス紙面

3月30日の沖縄タイムス紙面

3月26日の琉球新報紙面
3月25日 沖縄タイムス
辺野古埋め立て:新たな区域に土砂投入 沖縄県民投票後で初

浜辺で土砂投入に抗議する市民ら=25日午後2時すぎ、名護市辺野古
沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、政府は25日午後2時58分、辺野古側の新たな埋め立て区域②(約33ヘクタール)に土砂を投入した。土砂投入は昨年12月から埋め立てが始まった区域②―1に続き2カ所目で、埋め立ての賛否を問う県民投票で7割の反対が示されて以降、初めて。
沖縄防衛局は国土交通相が昨年8月に県が実施した埋め立て承認撤回の執行停止を決定したことを受け工事を進めている。一方で、玉城デニー知事は撤回は現在も有効との考えを主張している。
県民投票で辺野古反対の民意が示され、玉城知事が安倍晋三首相に工事の中止を求めた中で埋め立てを強行する政府の姿勢は、県内世論の反発だけでなく国会での野党の追及に波及するのは必至だ。
新たに土砂が投入されたのは辺野古側の区域②の面積は約33ヘクタールで、埋め立て区域全体160ヘクタールの2割。隣接する区域②―1と合わせると辺野古側の全域が埋まることになり、埋め立て全体の4分の1となる。
一方で、残りの埋め立て4分の3に当たる大浦湾側では軟弱地盤が確認され、政府は知事に地盤改良のための工事の変更申請を認められなければ埋め立てに着手できない。
軟弱地盤は7万7千本の砂杭(すなぐい)を地盤に打ち込む地盤改良が検討されるが、最大で水面下90メートルの軟弱地盤に対し国内外での工事実績が最大70メートルにとどまることや、大量の砂の調達方法が不透明などの問題がある。
また、仮に工事の変更が承認されたとしても、防衛省の資料では地盤改良に3年8カ月かかるとされている。埋め立てや飛行場施設の整備を合わせると、新基地の完成には少なくとも11年8カ月以上かかる見通しで、県はその間に米軍普天間飛行場の危険性が放置され、事実上の固定化だと指摘している。
3月25日 琉球新報
防衛局が新たな区域に土砂投入開始 25日午後2時58分にトラックが埋め立て予定区域へ

新たな辺野古側の区域②へトラックから投入される土砂=25日午後3時8分、米軍キャンプ・シュワブ沿岸

新たな辺野古側の区域②へトラックから投入される土砂=25日午後3時11分、米軍キャンプ・シュワブ沿岸

米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局は25日午後2時58分、新たな辺野古側の区域への土砂投入を開始した。
埋め立て反対が7割を超えた2月の県民投票以降、新たな区域の埋め立て着工は初めて。
新基地建設に反対する市民たちは海上や米軍キャンプ・シュワブゲート前で抗議の声を上げている。
今回、土砂投入を開始したのは、現在埋め立てを継続している区域②―1とは異なる区域②(約33ヘクタール)。
防衛局は25日午前8時半すぎ、県海岸防災課へ「準備が整ったため、埋め立てに着手する」と電話で通知した。
現場では朝から汚濁防止膜の設置や重機の移動など土砂投入に向けた準備を進めていた。
先立って16日には那覇市の新都心公園で「辺野古新基地建設断念を求める3・16県民大会」が開かれて参加者は主催者発表で1万人に上った。
県民投票の結果が出た後も埋め立てを強行する政府に反発が強まっている。玉城デニー知事は安倍晋三首相と会談した際に埋め立ての中止を求めたが、政府は予定通り25日に土砂投入する旨を伝えていた。
当初は大浦湾側の区域①から埋め立てていく工程を示していたが、昨年12月、計画を変更して辺野古側の区域②―1に土砂投入を始めた。
水深があり軟弱地盤が広がる大浦湾側では地盤改良工事が必要となったためだ。土砂投入の前段となる護岸建設もめどが立たず、一部は設計すら示されていない。
3月25日 琉球新報
ゲート前、500人(主催者発表)が抗議の声 新たな土砂投入通知に怒りのシュプレヒコール

プラカードを掲げ、新たな区域への土砂投入に抗議する市民ら=25日、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前
国の新たな埋め立て工事開始の動きに抗議し、海上に向かってシュプレヒコールを上げる市民ら=25日午前、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ第3ゲート前
米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、政府が新たな埋め立て区域への土砂投入に着手すると県に通知した25日午前、辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前には500人(主催者発表)が集まり、土砂投入への抗議の声を上げた。
午前8時40分ごろ、市民らはゲート前に座り込み、集会が始まった。沖縄平和運動センターの山城博治議長は「政府は(県民投票で)示された多くの民意を工事でおとしめている。県民の意思を一顧だにしない政府にあらん限りの声を上げていこう」と呼び掛けた。
市民たちはメインゲートから大浦湾が見渡せる「第3ゲート」まで行進した。「土砂投入をやめろ」などと訴えた。「第3ゲート」前でも集会を開き「政府は沖縄の声を聞け」「暴走内閣を許すな」などと作業船の浮かぶ海に向かってシュプレヒコールを挙げた。
3月25日 琉球新報
「海を殺すな」「県民の声を無視」 辺野古の浜の集会、政府に怒りの拳

新基地建設現場に「土砂投入反対」とシュプレヒコールをあげる集会参加者=25日午後、名護市辺野古の沿岸部
名護市辺野古の基地建設を巡り、新たな区域の埋め立てに反対の意思を示すため、土砂投入許さない海上大行動浜集会(ヘリ基地反対協議会主催)が25日午後、同市辺野古の海岸で開かれた。
辺野古の基地建設に反対する県内外の人たちが参加し、工事を強硬に推進する政府に怒りの声を上げた。
ヘリ基地反対協議会共同代表の安次富浩氏は「政府は県民投票で示された沖縄県民の声を無視している。絶対に許してはいけない」と強調した。
参加者らは「土砂投入阻止」「海を殺すな」などと書かれたプラカードを掲げ、政府の姿勢を強く批判する登壇者のあいさつに「そうだ」と賛同の意思を示した。
3月25日 琉球新報
官邸前でも抗議の座り込み 新区域への土砂投入中止求め 歌、踊りで工事断念訴える

辺野古新基地建設で新たな区域への土砂投入の中止を求める首相官邸前座り込み行動が25日朝から始まっている。
アコーディオンなどの音色に乗せて「月桃の花」や「芭蕉布」などを歌って辺野古の海を思い起こしながら、新基地建設断念を訴えた。午後には稲嶺進前名護市長も合流する予定。
朝から座り込みに参加した谷藤律子さん(51)=東京都在=は「沖縄をひとりにしてはいけない。沖縄の人たちはこれまでずっと頑張ってこられて、今度は本土にいるわれわれがなんとかしないといけない」と県外で声を上げる必要性を強調した。
舞いで抗議の意思を表現したダンサーの牧瀬茜さん(42)=東京都在=は「戦争のない、基地のない世の中にしたい。沖縄に基地を押しつけている差別の中で、わたしたちの税金で人の命を奪う基地を造ることに加担したくない」と思いを語った。
辺野古の海を土砂で埋めるな!首都圏連絡会が呼び掛けた「沖縄の声を聞け 止めろ!新たな土砂投入連続行動」の一環。24日は都内・池袋で首都圏大集会も催し、約450人が参加した。


県、土砂の投入阻止で提訴へ


3月21日の沖縄タイムス紙面



3月21日の琉球新報紙面
ジュゴンの住みかを奪い、死に追いやってしまい、
軟弱地盤に「ずぶずぶと引き込まれる」辺野古埋め立て、
政府・防衛省はギブアップしたら?

3月20日の琉球新報紙面

3月20日の沖縄タイムス紙面
3月19日 琉球新報
ジュゴン1頭の死骸見つかる 沖縄・今帰仁 美ら島財団などが死因調査へ 沖縄近海には数頭のみ生息

漂着したジュゴンの死骸=19日正午ごろ、今帰仁村の運天漁港
今帰仁村の運天漁港で18日午後5時ごろ、漂着したジュゴンの死骸が見つかった。死骸は尾部の形状などから沖縄防衛局が沖縄近海で確認していた3頭のうち「個体B」と呼ばれるジュゴンとみられる。
死骸は18日午後5時ごろ、漁港の岸壁に漂着しているのが見つかった。漁船で回収し漁港内に冷凍して保管した。体長約3メートル。死骸は村が引き取り、村の冷凍冷蔵施設に保管する。今後、沖縄美ら島財団と連携して死因を調べる。
喜屋武治樹村長は「(死骸が)発見されたのは残念だ。村としては骨格標本などにして保存したい」と語った。
地盤改良用砂「本土」から調達?

3月19日の琉球新報紙面

3月19日の沖縄タイムス紙面
作業ヤード予定地も軟弱地盤



3月18日の琉球新報紙面


3月18日の沖縄タイムス紙面
3月16日、那覇市・新都心公園で、
「土砂投入を許さない!ジュゴン・サンゴを守り、辺野古新基地建設断念を求める3・16県民大会」





3月17日の琉球新報紙面
3月17日 沖縄タイムス
新基地断念を要求 県民大会、県民投票の民意尊重訴え

辺野古新基地建設断念を求め、気勢を上げる県民大会参加者=16日午後3時11分、那覇市・新都心公園
沖縄県名護市辺野古での新基地建設に反対するオール沖縄会議は16日、那覇市の新都心公園で「土砂投入を許さない!ジュゴン・サンゴを守り、辺野古新基地建設断念を求める3・16県民大会」を開催した。主催者発表で1万人超が参加。県民投票の民意を尊重し、新基地建設を日米両政府へ断念するよう訴えるとともに、辺野古の海に投入した埋め立て土砂の撤去、オスプレイの配備撤回、普天間飛行場の即時閉鎖と返還を求めた。
オール沖縄会議の稲嶺進共同代表は「2月の県民投票で民意を示したつもりが、防衛相はその結果が出る前から工事を続行するつもりだったと発言した。そんなバカな話があるのか」と憤った。高里鈴代共同代表は「県民の示した民意を一顧だにせず、政府は工事を強行している。私たちはこの時点で何をすべきか、どう行動するかを改めて考えたい」と呼び掛けた。
オール那覇の会共同代表の城間幹子那覇市長は「翁長雄志前知事はヌチカジリチバラナヤーサイ(命の限り頑張りましょう)と言い続けた。魂の言葉であり、命ある限りぶれることない信念を貫く強い覚悟を感じた。次は私たちが覚悟を示す番だ」と語った。
謝花喜一郎副知事は玉城デニー知事のあいさつを代読、「辺野古埋め立てに絞った民意が初めて示された県民投票は極めて意義がある。辺野古が唯一と政府がこだわることこそ、普天間の固定化につながる。私は辺野古埋め立て反対の民意を尊重し、揺らぐことなく闘い続ける」と話した。
大会決議では、工事を強行する政府を「民主国家として恥ずべき行為で、断じて許すことはできない」と批判した。
代表らは19日に上京し、関係機関に決議文を手渡し、要請する。沖縄防衛局は25日、2カ所目の埋め立て区域に土砂を初めて投入する予定で、オール沖縄会議は同日、キャンプ・シュワブゲート前で、「土砂投入を許さない県民大行動」を開き、抗議する。
3月17日 沖縄タイムス
社説:新基地反対県民大会 沖縄は合意していない
辺野古の新基地建設断念を求める「3・16県民大会」(オール沖縄会議主催)が那覇市の新都心公園で開かれた。強い日差しが照り付ける中、テーマカラーの「辺野古ブルー」に合わせ、青色の帽子や服を身に着けた多くの人たちが集まった。
新基地の是非を問う県民投票で、投票総数の7割を超える43万4273人が「反対」の民意を示した。にもかかわらず、政府は投票結果を一切顧みず、翌日から埋め立て工事を続行した。
岩屋毅防衛相に至っては国会で、結果にかかわらず工事を進めることを県民投票の前に決めていた、と答弁した。県民を愚(ぐ)弄(ろう)することを平気で言ってのけたのである。
本来なら安倍晋三首相はそのような発言をする防衛相を罷免すべきであるが、首相自身が事前に了解していたことも明らかになった。沖縄を除く46都道府県で、こんなにも民意が無視されたことがかつてあっただろうか。
政府は今月25日には新たな区域で土砂投入すると通告している。そんな中での県民大会である。参加者は「土砂投入をやめろ!」「民意は示された!」と書かれたメッセージボードを掲げ、沖縄の民意を押しつぶそうとする政府の姿勢を批判した。
県民投票の結果と工事の長期化が明らかになったことによって、辺野古問題はこれまでとまったく異なる段階に入った。
民主主義をまっとうな軌道に戻すための取り組みを全国に押し広げるべきである。
米軍普天間飛行場の一日も早い危険性除去のために新基地を建設するという政府の論理は破綻している。
大浦湾に広がる軟弱地盤の改良に政府は3年8カ月かかることを認めた。当初、運用までに8年としていたが、最短でも11年8カ月かかる。軟弱地盤の水深は最大90メートルで過去に例のない工事となる。想定通りに進む保証はない。
砂杭(すなぐい)は約7万7千本と膨大で、砂は県内の砂利採取量の3~5年分に相当する。県外から調達しなければならないが、外来種の侵入などで環境への影響が懸念される。
これらは元知事の埋め立て承認後に判明した事実である。環境アセスメントを一からやり直すべきである。
建設予定地周辺には辺野古断層と楚久断層が存在すると複数の専門家が指摘している。地震を引き起こす恐れもある。滑走路などの損壊、弾薬庫が爆発すれば周辺住民に大きな被害が及びかねない。
辺野古・大浦湾には5千種をゆうに超える生物が確認され、うち262種は絶滅危惧種だ。ジュゴン2頭が行方不明になっている。生物多様性に富んだ貴重な自然環境が失われようとしている。
最終的な工期も総事業費もまったく見通せず、結局のところ、普天間返還の時期も不透明なのである。
玉城デニー知事は日米両政府に県を加えた3者協議の設置を求めている。政府は否定的だが、それすらできないようなら安倍政権は現状打開の当事者能力を欠いている。主権者が打開する以外にない。
3月17日 琉球新報
社説:新基地断念県民大会 民意無視もう許されない
県民投票で明確に示された民意を無視し、名護市辺野古で新たな米軍基地の建設を強行する政府に対して、憤りと抗議の声が相次いだ。
那覇市の新都心公園で「土砂投入を許さない! ジュゴン・サンゴを守り、辺野古新基地建設断念を求める3・16県民大会」が開かれた。
県民投票後、初めてとなる大規模な集会だ。主催者発表で1万人が参加した。会場には大会カラーの「辺野古ブルー」に身を包んだ幅広い世代の姿があり、新基地建設は決して許さないという強い決意がみなぎっていた。
登壇者は民主主義の危機を口々に訴えた。顕著だったのは、県民投票でけん引役を果たした若い世代のあいさつだ。
瑞慶覧長風さんは「琉球処分から140年。この島には民主主義は適用されているのでしょうか」と安倍政権の対応に疑問を呈した。川崎将吾さんは「なぜ沖縄が何十年も声を上げ続けているのか」として「おじい、おばあにお願いです。あなたの経験を話してください」と歴史体験の次世代への継承を呼び掛けた。
吉居俊平さんも世代間のつながりに言及し「あらゆる世代と手を取り合って沖縄から基地をなくしていこう」と幅広い結集を強調した。
地元の民意を顧みず、力でねじ伏せて基地建設を強行する政府の姿勢は、米統治下の「銃剣とブルドーザー」を想起させる。抑圧者が米国から日本に入れ替わっただけで、強権ぶり、横暴さは目に余る。
岩屋毅防衛相が「沖縄には沖縄の民主主義があり、国には国の民主主義がある」と語り、いみじくも無意識の差別を露呈させたように、政府の目には沖縄は軍事植民地としか映らないのだろう。
そうでもなければ、総工費も工期もはっきりしない公共工事を進める愚はできまい。
辺野古新基地は、完成が全く見通せない不確実な公共工事だ。軟弱地盤や活断層などが次々と判明し、現行の技術で物理的に工事が可能かも政府はつまびらかにしない。
当初は認めていなかった軟弱地盤については、この期に及んでやっと公表した。新基地完成後に20年間で40センチ地盤沈下する恐れも認めた。
海面から最大90メートルの深さに広がる大浦湾のマヨネーズ状の軟弱地盤は、改良するのに3年8カ月もかかる。政府が当初見込んでいた8年(埋め立て5年、施設整備3年)が、最速でも11年8カ月を要することになる。ただ、国の計画変更申請を県が承認する可能性は厳しく、さらに長期化するのは必至だ。
安倍政権はもはや、普天間飛行場の危険性除去よりも、辺野古新基地の建設を目的化してしまっている。
25日には新たな区画に土砂投入を強行する予定だ。地元の民意を踏みにじり、差別的な工事を進めるのは断じて許せない。
埋め立てを即刻中止すべきだ。沖縄は植民地ではない。
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